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Muv-Luv Alternative~二人の傭兵~

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Episode3.新たな仲間



 ハンガーの整備スペースに機体を置き、ハッチを開き機体の外に出る。

 そこで待ち受けていたのは可笑しな服を身に付けた女性の陣営。思わず俺も後ろに一歩引いてしまう。

 次にはシルビアがハッチから降りてきて俺と動揺、その女性人を見た後に後ろに一歩引き、そして俺の方を睨みつけてきた。

 何故シルビアに睨まれたのかはイマイチ理解できなかったが。

「ヴァルキリー中隊隊長、宗像美冴だ。やっと顔を見ることが出来たね」

 中世的に外見をした女性は先程部隊を率いていた宗像だった。声の通りと言えば声の通りだな。

「ライナ・グラウスだ。こっちがシルビア・オルレイン。恐らくこれからはあんた達と同じ部隊に所属されると思う。宜しく頼む」

「本当か!?それは此方としても助かるな!」

 俺の言葉に宗像含め、シルビアを覗いた女性人がわぁ、と声を上げる。確かに圧倒的に戦力を見せた俺達二人が部隊に所属するのは嬉しい事だろう。故に今までより厳しい戦場に駆り出される可能性も高いと言うのに。

 ヴァルキリーズの女性人が騒いでいる真下に緑色の髪を腰まで伸ばした物静かな女性が此方に歩み寄ってきた。

「イスミヴァルキリーズ副隊長の風間 祷子よ。あの時は助けてくれて有難う」

 助けてくれて…。

 あの時機体の足を光線級にやられたパイロットか。

「気にする事はない」

「そうは言っても戦場で足を失うと言う事は命を失う事と同義なのよ?それでも生き残れたのは貴方たち二人のおかげなんですから」

「そういうものか」

「そういうものです」

 ニコニコと笑う顔には似合わず後ろには何やら暗いオーラが漂っている。あの時自分だけが光線級にやられたのを気にしているのだろう。確かにあの状況で起動をなくすというのは足でまといの何者でもないからな。

 そんな風間を押しのけるかのように出てきたのは小さめの女の子。オレンジ色の髪をしており短く切っている。活発な印象を与える少女だ。

「B小隊長兼突撃前衛長の涼宮 茜よ。あの時は風間を助けてくれて本当にありがとうね!」

 印象通り活発な少女のようだ。

 それにしてもこの部隊は何故皆が女性で構成されているのだろうか。ヴァルキリーと言う名がここから来ている事は容易に想像出来る。が、男がいないと言う事には多少の違和感を覚えるな。

 …あのBETAの存在とやらが関係しているのかもしれない。これからこいつらと話を合わせるためにもこの世界の常識を学ぶ必要があるだろう。

 その事については後で香月の所に行けばいいか。

「私は突撃前衛の伊隅 あきら。宜しくね」

 いすみ…このイスミ・ヴァルキリーズに関係ある人間なのだろうか。

「あぁ…あなたが思っている事は部隊名の事だよね?この部隊の一番最初の隊長は私のお姉ちゃんだったの」

 だった、か…。恐らくは既に戦死しているのだろう。野暮な事を考えてしまったのかもしれない。

「変な気遣いはしないでよ?私はこの部隊に誇りをもってるから」

「そうか」

 皆それぞれ何かを抱えているのかもしれない。この世界に来て日が浅い俺にはまだ理解出来ないが、いつかは皆の抱えているものを知りたいもんだな。

 俺は皆が抱えているような信念や覚悟といったものが分からない。俺は只生き延びる為に他をひたすら殺してきた。あいつとの約束を守る為に、ひたすら生にしがみついてきた。…それを信念と呼ぶのかもしれないがな。

「ほらお前ら、ライルとシルビアだって疲れているんだ。さっさと自己紹介を済ませろ」

「「「りょうかーい」」」

 作戦実行中とは随分かけ離れた雰囲気をしているが、やはり皆が皆を信頼しているのがよくわかる。

 宗像もリーダーとしてよく機能していると思う。俺やシルビアは所詮傭兵の為にリーダーなど大層な仕事をしたことはないが、傍目から見てもリーター、隊長と言う役目は誰にでも出来るものじゃないと言う事は分かる。

 それでもこうして皆がまとまっていると言う事は皆が宗像を隊長として認め、その宗像本人にも隊長としても素質が充分にあったのだろう。

「そうしてくれると助かる。今すぐにでも寝たい気分だからな」

 俺とシルビア。たった二機でのBETA殲滅。それがどれ程の体力を使い、どれ程の精神を削ったことか。幾らBETAと呼べるあの生物の知能が低かろうが、それでも数が入れば驚異になる。

 何より次々と湧き出る光線級のレーザーには常に気を配らなければいけなかったからな。最終的には弾丸も底を尽き、月光を使っての白兵戦を仕掛けていたんだ。接近戦を行う故に相手の攻撃に当たらないようにより気を配らなければいけない。

 今考えればよく殲滅など出来たものだ。もう二度としたくないと切に願うよ。

「私は東城 美紀。こっちが姉の美奈」

「宜しくお願いしますね。妹のポジションは砲撃支援。私のポジションが強襲掃討。逆、だなんて言わないでくださいよ」

 水色の髪を美紀は左側で、美奈は右側で結んでいる。それが二人をぱっと見で見分ける方法なのだろうか。つまりこの二人は双子だ。今初めて顔を見た俺からすれば見分けが全然つかない。

 そしてニコニコしながら行ってくる美奈の雰囲気に素直に頷くしかなかった俺。身内の女性には頭がどうにも上がらない。情けない限りだ。

「まぁ最初は驚くよね。僕も初めてこの部隊に来た時は驚いたから。僕は唐沢 薫。強襲前衛を任されてるよ」

 黒の髪を短く揃えた中性的な少女。否中性的と言うより最早男よりと言ってもいいかもしれない。宗像は大人の女性をイメージさせる外見をしているが、薫のそれは子供のそれであり、更には男口調なのだからそう捉えてしまっても仕方がないと思う。

 そんな俺の考えを読み取ったのか目を細めて睨みつけてくる。と言っても威厳と言った雰囲気はないために得に怖くもない。非があるのは此方だが時間も惜しいためにここは無視しておく事にした。

「制圧支援の双美 千里。よろしくね」

 美奈とはまた違った雰囲気を醸し出す物静かな少女。薫と動揺黒の髪色をしており、腰まで伸ばしている。

 千里はそのまま俺の方に近寄ると俺の手を取り、表情を一瞬だけ歪めたかと思えば次の瞬間には何事もなかったかのように元の位置に戻っていった。シルビアも動揺に手を握られたが反応は俺と同じ。

 俺とシルビアは理解が及ばず、思わず顔を合わせて肩をすくめてしまう。

「うちは突撃前衛の蔵方 愛や。よろしくな!」

 次に出てきたのは鈍りのある口調の少女。赤のショートカット。その髪型が雰囲気や口調と妙に合わさっている。

「打撃支援の西城 瑠樺。名前でわかるかも知れないけど美紀達とは親戚みたいなものなの」

 東城に西城。東と西。それが何を意味した名前なのかは俺には理解出来ないが、何かしろの因縁のようなものがあるのかもしれない。瑠璃と美紀達の間にそう言った様子は伺えないが。

 この世界にきて数時間の俺が分かる筈もないか。部隊内の複雑な情報もかき集めないといけないな。

「瑠樺、そんな事言っても普通の人は分からないんだよ?砲撃支援の西城 瑠奈。こっちも双子だぁー、って思ってるでしょ!」
作品名:Muv-Luv Alternative~二人の傭兵~ 作家名:灰音