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とある転生者の話(第一部)

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第二話 やり直しと驚きと楽しみと



第二の人生をしている俺です、こんにちわ。
ただいま5才の女の子してますよ。
だから俺…じゃなくてボクなんだよね。
母さんに怒られて修正したんだ。
ここはホウエン地方、カナズミシティ。
ボクはその外れの家でのびのびと育った。
髪は切ってボブにしている。
昔からそうだったけどスカートは苦手だから短パンやキュロットでごまかしている。
今日もまた、そんな一日が始まる。

「アユムー、ご飯よー!」
下の階から声がする。
「いま行くー!」
ボクは自室から出て下に降りていった。

正直な話、前世というのだろうか。
転生前の記憶が、ある。
5歳児にしてあるまじき知識をもった状態だ。
だが、制限もある。
まず、字が読めない。
漢字等の識字が歳相応なんだ。
次に、記憶としてはあるものの、説明能力が足りない。
ここも歳相応なんだ。
知識は知っているって感じ。
難しいんだな、転生ってのも。

「お、アユム。今日も可愛いな、まぁミナコには負けるがな」
この新聞を読みつつ珈琲を飲んでいるのは、こっちの世界のお父さんでカイト。
今日も娘にセクハラに近い発言をするというね。
「そりゃあ私たちの娘ですもの。ねぇアユム?」
このノホホンな事言って朝食を準備しているのは、こっちの世界のお母さんでミナコ。
発言通り、超のつく天然だ。
今日の朝食はチーズオムレツにサラダ、カリッカリに焼かれたベーコンに、籠いっぱいのトースト。
ジャムは手作りのオレンジャムとチーゴジャム、モモンジャムもある。
「アユムは珈琲と紅茶、どっちにする?」
「ん~、コーヒーかな」
マグいっぱいの珈琲をもらいながら朝食に手をつける。
「アユムはもうライセンスは取れそうなのかい?」
父さんが訊ねてくる。

このライセンスっていうのは「トレーナーライセンス」の事。
なんでもトレーナーカードは10才以上からしかもらえないらしい。
この世界では小さい時からポケモンと過ごすのが一般化しているので、幼い子でも一匹だけ連れ歩ける資格━━ライセンス制度が出来たんだとか。

「うん、今日ぐらいに取れると思うよ」
「さすが俺達の娘!小さいときから天才だったからな!
トレーナーズスクールの先生に頼んで正解だった!」
まぁ、強くてニューゲームしてるからね…。
「で、アユム。最初のポケモンは決めたのかい?」
「うーん、タマゴから孵化させたいんだよね…」

「「え」」

両親が唖然としている。
まさに(´・Д・`)←これだ。
「え、そんな変な事?」
「いや…確かに孵化させれば仲良くするのは簡単だけどなぁ…」
「いいじゃない、アユムが決めたことなんだから」
「ミナコ…そうだな、俺達の娘がそう言ってるんだ!よし!どんなポケモンでもいいのかい?」
「うーん…父さんのポケモンか母さんのポケモンのタマゴ、ない?」
「そりゃ、あるけど…かなりあるぞ?」
「うん、一個選んでもいい?」
「じゃあ、スクールから帰ってきたら選んでもらいましょう」
ほらほら、と母さんがカバンを渡してくれる。
これから母さんと母さんのニドクインにスクールに送ってもらうんだ。
「よし!しっかりライセンスとってくるんだぞ!」
「いってきまーす!!」
ボクはニドクインを撫でながら家を飛び出した。

帰宅が楽しみだ!