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とある転生者の話(第二部)

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第十四話 愛情有り?無し?



ちっちゃなお爺ちゃん、多分あの人が和尚さんなんだろうな。
でも何故か笑顔に違和感がある気がした。
「難しいとはどういうことでしょうか?」
訊ねてみることにした。
「フォッフォッフォッ。お嬢ちゃんは戦いながら物を考えるのかい?」
「戦うのはオレだ。こいつは関係ない」
「いや、ボクもジム行きたいから」
そうなのだ。
元々ボクもジム戦希望なのにここに来てから一戦もしていない。
なにせ最初のお坊さんの時も「お前は見てろ」で終わったし。
それ以降、言おうとする前に戦いを挑むようになるし。
「そうじゃろう?これではフェアでないと思ってのぉ。」

その言葉に違和感の理由がわかった。

「和尚さん、それ、本音じゃないですよね?」
「……ほぉ…どうしてそう思う?」
その答えに確信した。
「…見ていたんですね、ボク達の事」
「なに!?」
「………」
和尚さんは黙ったまま笑っている。
「それかお坊さん達が伝えているのでしょう?
柱の隙間から上がればすぐですし、マダツボミなら蔓で登れる。
……違いますか?」
和尚さんはフォッフォッフォッと笑った。
しかし、その目は真剣だ。
「いかにも。下の小坊主共から聞いておった。
二人のうち男が戦い、女は後ろから着いていくだけだ、とも…
……男にはポケモンへの優しさがない、ともな」
「優しさ?そんなもの、強いポケモンには必要ない」
「お主、ポケモンへの愛情がないからそのような事が言えるのじゃ。
ポケモンへの愛情、優しさがあって初めてポケモンマスターへの道が開ける。
お主のような悪に染まった者には成れぬ。
…出直してくるんじゃな、小僧。」
和尚さんは言い切った。
しかし、ボクはシルバーを知っている。
照れ屋でツンデレな所も。
ワニノコが素直に命令を聞くぐらい、優しくしていることも。
「訂正してください。」
「アユム?」
「シルバーが悪人だとか、愛情がないとか、直接見ていない貴方にわかる訳がない。
訂正して、シルバーに謝ってください。」
「若いのぉ。しかし、お嬢ちゃんの話だけでは決めれぬ。
お嬢ちゃんが悪に染まってないとも言えぬからのぉ」
「ジジィ!コイツは全く関係ないだろ!」
「ならボクと戦って見極めてください。
その代わり、ボクが勝ったら先ほどの発言の訂正に加え、二人分のジム挑戦権を頂きます。」
和尚さんはニヤリと笑うと言った。
「よかろう。
この塔を預かる長老、コウセイが負けた暁には二人を、そこの小僧も認めようじゃないか!
小娘、年寄りを甘く見るなよ?」
「若いからって油断しないでくださいよ、お爺さん」

戦いの火蓋が…今、切られる!!