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とある転生者の話(第二部)

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第十話 新たな土地



「り…陸地だ……」
十才になって一日たっていた。
はい、絶賛船酔い中のアユムです、どーも。
『…一週間ぶりの陸地だからな』
「てか三日前に着くって言ってたじゃん母さんのアホー!!」
『…母上も海が荒れるなんて思ってなかったのだ、きっと…』
うぅ…まだ揺れてる気がする…。
そう言っていると向こうから一人の男が来た。
「えーっと、君がアユムちゃんかな?」
「……誰ですか」
ボクが警戒した声を出したからだろう、ハッサムも警戒体制に入った。
「あー!警戒しないで!殴らないで!!僕はウツギ研究所の研究員!」
ほらっ!と身分証を見せてもらった。
カンザキさんというらしい。
「すいません、気が立ってまして…てか酔ってまして…」
「あぁ、三日も遅れてたからね、大丈夫かい?」
ダメです、マジ辛い…
「地面が逆らってるみたいで気持ち悪い…」
「ま、待って!休憩所あるから!そこまで辛抱して!!」
その声と共に意識を失った。