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ピカリーノ0000
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紅魔館と適能者外伝~竜の戦士と第7の適能者~ 1

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第1話 参上!ウルトラセブンレックス!-深海怪獣クビラ、オイル怪獣タッコング登場-



地球圏 L1地点

「あれが地球か・・・」

光の国を旅立って数日後、レックスは地球圏のL1地点に到着していた。

「美しい・・・何故ウルトラ兄弟が命を懸けて守ったのかがよく分かる」

武人であるレックスは、何故ウルトラ兄弟がこの星を、命を懸けて守った理由を理解した。

「もたもたしてはいられんな・・・」

そう言うと、レックスは、一路、地球に向かった。まるで、紅き流星の如く・・・





???

「う・・・ここは・・・?」

目覚めると、女性は謎の空間にいた。虚数空間とは全く違う空間だった。まるで、どこかに向かっている。そんな感覚を覚えた。

「一体・・・何処に向かっているの?」

女性は疑問に思った。その時、

「・・・!?」

突如、目の前に炎が現れた。炎は意志があるかのように、Y字に割れると、上へ、下へと、規則的に移動し、巨人の身体を形成した。

「貴方は誰?・・・私に何か用があるの?・・・この死にかけの私に・・・」

女性は巨人に問いただすが、巨人は何も言わず、ただ縦に首を振った。

「貴方は一体・・・何を考えているの・・・?」

女性の問いに巨人は答えない。ただ、女性の足下から光が現れた。

「これは・・・一体・・・」

光は巨人の足下からも現れていた。暫くして、その光は巨人と女性を覆い隠した。





博麗神社 境内

「これでよしっと」

博麗神社の境内、そこに一つの人影があった。その男はポニーテールの黒髪に革ジャンを着こんだ30代中頃の男性であった。この男こそ、ウルトラセブンレックスである。

「まずは近辺の調査をするか。確かメビウスが所属していた防衛チームがまだ残っていたな。その隊員に接触するか」

男はそう言うと、町に向かった。





海鳴市 公園

「これと言った進展なし・・・か」

結局、街を歩いて1時間後、GUYS隊員はおろか、防衛軍の軍人にも会えなかったのだ。しかもフェニックスネストは東京、歩いていける距離ではない。明らかに降下地点を間違えた。そう思った。

「・・・そう言えば今夜の寝床を探すのを忘れた。まあいい、サバイバルなら慣れている」

そう言いながら、レックスはベンチに座ると、右手に持ったマテ茶を口にした。

「・・・おお~美味い。味にはうるさい俺だが、地球にはこんな美味い飲み物があるとは・・・地球に来てよかった」

などとマテ茶を評価していると、

「はぁっ!たぁっ!とおりゃぁ!」

突然、後ろから声が聞こえてきた。レックスは声がした方向を向いた。

そこには女性がいた。

服装は緑色のチャイナ服で、頭には中央に『龍』と書かれた星をつけた帽子を被っていた。

外見は20歳くらいで、まるでグラビアアイドルのような体格で、紅いロングヘアが特徴的だ。

我々はこの女性を知っている!嫌!この眼差しと燃える炎のような赤い髪の毛を知っている!

そう、彼女こそ、あのウルトラマンレオを倒した女性にして紅魔館の門番、紅美鈴である。

「あの女は・・・確か・・・紅美鈴か・・・」

レックスは紅美鈴を知っていた。嫌、宇宙警備隊では知らぬ人はいないだろう。紅美鈴の名は、あのウルトラマンレオを倒した地球人として記録されており、本部では有名なのだ。(当の本人は知らないが)

「確か・・・今ではGUYSの隊員か・・・よし」

レックスは、ある事を思いつき、彼女の方へと向かった。





「すううう・・・はぁ!たぁ!とおおおりゃぁ!」

美鈴は稽古をしていた。最も、一人でである。唯一の組手の相手であるリュウ隊長は現在パトロールの時間でフェニックスネストを離れており、仕方なくここで稽古をしていた。

「はぁ・・・はぁ・・・コオォォォォォォォ」

美鈴は動きを止めると、呼吸を整えるべく、深呼吸を始めた(波紋呼吸法ではありません)。だが、その時、

「っ!?はぁっ!」

突然、前から飛んできた木刀を、美鈴は素早い反射神経でかわした。

「やはり小細工では倒せんか・・・」

美鈴は木刀が飛んできた方向に目をやった。そこには、同じ木刀を構えたレックスがそこにいた。

「何者ですか・・・貴方は・・・」

美鈴は男に問いかける。その言葉にレックスは、剣を構えつつ答えた。

「そうだな・・・通りすがりの剣術使いだ・・・紅美鈴」

「!?」

美鈴は驚きを隠せなかった。なぜ見ず知らずの男が自分の名を知っているのか、だが、無駄な考えは死を招く。美鈴はその疑問を押し殺すと、構えた。

「よし・・・いくぞ!ぬぅん!」

レックスは美鈴が構えたのを確認すると、直様僕法を振り翳してきた。

「!?ふん!はぁ!とぁ!」

美鈴は慣れた手つきでそれを受け流す。

「流石だ!だがしかし!まだ甘い!」

そう言うと、レックスは美鈴に蹴りを入れてきた。

「!はっ!」

だが美鈴はそれをステップでかわした。

「・・・・・・・・」

「・・・・・・・・」

二人の間に静寂が訪れた。

「(なんという手つき・・・おそらく戦いなれている・・・しかし、負けるわけにはいかない!)」

「(この実力・・・成程、確かにレオを倒しただけの事はある・・・だが、こちらも手加減はしない!)」

「(次の一撃で・・・)」

「(次の一発で・・・)」

「「((ケリをつける!))」」

沈黙と静寂が合わさった今、まさに決闘が行われていた。

そして、一滴の水滴が、ゴングを鳴らした。


ポチャン


その瞬間、二人は跳躍し、美鈴は飛び蹴りを、レックスは木刀を振り下ろした。

「たあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

「ぬぅおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

正にわざと技のぶつかり合い、それを制したのは、嫌、それは、痛み分けに終わった。

「ぐぅっ!」

「きゃぁっ!」

二人は地面に激突した。幸い、二人とも受け身をしていたので、大事には至っていないが、ダメージが蓄積していた。

一分後、美鈴が立ち上がり、それと同時にレックスも立ち上がった。

それに気づいた美鈴は構えるが、先程とは違い、殺気を感じなかった。何故か分からなかったが、兎に角美鈴は構えを解いた。それを確認したレックスは、美鈴に近づき、口を開いた。

「いや申し訳ない。少しばかり、レオに勝った君の実力を試させてもらった」

「レオ・・・!もしかして、ウルトラマンレオの知り合いですか?」

レックスの言葉に、美鈴は思わず聞いてしまった。

「ああ。私は光波 龍星。龍星で構わない[以降、レックスが人間態の時は龍星になります]」

「では、龍星。どうしてレオの事を知っているのですか?」

美鈴の質問に、龍星は答えようとした、その時、

〔BI!BI!〕

突然、美鈴のメモリーディスプレイが着信音がなった。慌てて美鈴が開くと、そこにはリュウの顔が映っていた。

『おい!美鈴!どこほっつき歩いている!海鳴市の沖合に怪獣が出現したぞ!直現場に来い!俺達はガンフェニックスで先に行くぞ!』

「は、はい!すみません!また今度!」