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ピカリーノ0000
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紅魔館と適能者外伝~竜の戦士と第7の適能者~ 1

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第2話 覚醒-Awakening-



海鳴市 沖合

「ジュア!」

溢れんばかりの闘気を吐き出しながら、レックスはタッコングに突っ込んでいった。それにタッコングも反応して、口からオイルを吐こうとする。

「(させん!)ジュゥゥア!」

レックスはタッコングの動作を長年の感覚で予測し、タッコングの口を封じた。

「キシャアアアアアアアアアアアアアン!キシャアアアアアアアアアアアアアン!」

泣き叫ぶタッコングは、体を揺さぶってレックスを離そうとする。

「(そんなに離れたいのなら離してやる!)ジュゥゥアアア!」

負けじと、レックスは暴れるタッコングを放り投げた。

「キシャアアアアアアアアアアアアアン!」

タッコングは頭から水面に激突したが、そのまま水中に隠れた。

「(むっ!水中に逃げたか!だが!)ジュア!」

レックスはタッコングを負うべく、続いて水中に潜った。

「・・・・・・」

リュウはその光景を呆然と見ていたが、すぐさま我に返り、水上の美鈴に通信を入れた。

「美鈴!」

『は、はい!』

「スペシウム弾頭魚雷の残弾は幾つだ!」

『ええっと・・・残り4発です!』

「よし・・・美鈴!お前は水中に潜行してウルトラマンを援護しろ!」

『じ、G.I.G.!』

そう言うと、美鈴はGUYSランジャーの内部に入り、潜行した。

「よし!ハルザキ!俺たちはいったん基地に帰投して、補給を済ませたらすぐに戻るぞ!」

「G.I.G.!」

号令の後、ガンフェニックスとガンブローラーが分離して、その場を後にした。





水中

「(やはり水中の戦闘は彼方に理があるな)」

レックスはそう言いながら、水中を猛スピードで突進するタッコングの攻撃を避けていた。

ウルトラ戦士といえど、決して万能の戦士ではない。苦手な戦場もあれば、苦手な気候もあるのだ。特にウルトラ戦士は、水中での戦闘は苦戦を強いられてきたのだ。しかし、レックスは武人である。例え苦手な戦場であろうと、戦わなければならない。もし逃げれば、それは武人としての誇りを汚すのだ。

「(必ず形成逆転のきっかけはある!そこを狙う!)」

レックスはそう思うと、頭部にあるレックスカッターを白熱させ、その機会を伺う。そして、レックスが静止したのを確認したタッコングは、以前よりももっと早いスピードで突進してきた、絶体絶命のピンチのその時!

「!!ぎしゃあああああああああああああああん!」

その時、美鈴の乗ったGUYSランジャーのスペシウム弾頭魚雷の弾幕が、タッコングのスピードを軽減した。

「今です!」

そして、その美鈴の声が聞こえたのか、レックスは頭部のレックスカッターを投げて、タッコングの手足を切断した。

「キシャアアアアアアアアアアアアアン!キシャアアアアアアアアアアアアアン!」

手足を切られて叫び声をあげるタッコングは、水中で回転を始めた。手足を切られたため、バランスが保てないのだ。

「ジュア!」

レックスは回転するタッコングに近づくを、両手で持ち上げ、水面に飛び出し、大きく投げ飛ばした。

「(止めだ!)ジュア!」

レックスは太陽エネルギーを吸収し、腕をL字に組むと、黄金色に輝く光波熱線がタッコング目がけて放たれた!

光波熱線はタッコングに直撃すると、爆発、四散した。

「やった・・・の?」

海面に浮上して、それを観た美鈴は、紅き巨人を観た。それは、かつて紅魔館にビーストが押し寄せた時に、自分を助けた、あの銀色の巨人を連想した。

「ウルトラ・・・マン・・・」

レックスは、美鈴に目をやると、静かに頷き、空へ飛び去った。

「ジュア!」

そして、今そこにいるのは、GUYSランジャーの甲板に佇む、美鈴だけだった。





海鳴市 海岸

「ふう・・・あの時の援護がなければ死ぬところだったな」

レックスは龍星の姿に戻ると、草臥れた感覚で砂浜に座り込んだ。すると、上空にガンフェニックスが飛行しているのが見えた。

「・・・さて、行くとするか」

そう言うと、龍星は徐に歩き始めた。





数日後 海鳴市 公園

「どういう事だ・・・なぜ誰とも会えない・・・」

ここ数日、龍星は各地で情報収集並びに、GUYS隊員との接触を試みたが、結果は空振り。結局先程の公園に来ていた。

「・・・そろそろやばいな・・・」

龍星は、財布のポケットから出した500円玉を観ながら呟いた。そんな時、

「ここにいたんですね」

突然、声をかけられた。頭を上げると、そこには美鈴がいた。

「やあ、君か。何か用かい?」

龍星は財布をポケットをしまった。

「すみません。前回は少し仕事が入ってしまって聞けなかった事を聞きに来ました」

「聞きたい事?別に構わんが」

「はい・・・では・・・」

美鈴は深く深呼吸をすると、真剣な眼差しで口を開いた。

「あの時、貴方はレオに勝った私の実力が真がどうか試させてもらったと言ってましたが・・・どういう事です?」

感づいたか、と龍星は思うと、右手に持ったカ○リーメイトを1ブロック食べると、口を開いた。

「ここじゃ分が悪い。別の場所で話そう」

「・・・わかりました」





海鳴市 路地裏

龍星と美鈴は、場所を路地裏に変えて、話の続きを始めた。

「さて・・・先程の質問の答えだが、実際、俺は地球人じゃない」

美鈴は、やはりという表情をしたが、まだ疑問は残る。では彼は何者なのか。異星人はこの世界の宇宙には沢山いるし、地球人に変身する宇宙人もGUYSのドキュメントを観ても、その数は膨大になるからだ。そんなことを考えていると、龍星が話を続けた。

「俺はM78星雲光の国から派遣された者だ」

「!!では・・・あのウルトラマンは」

「その通り、あれは俺だ。俺の名はウルトラセブンレックス。宇宙警備隊勇士司令部に所属している」

これですべて辻褄が合う、美鈴はそう感じた。ウルトラ戦士ならレオの事を知っている。おそらく、自分の事はレオから聞いたのだろう。そう感じると、美鈴は質問を変えた。

「では、何故貴方がここに?」

「実は・・・」


事情説明中


「・・・では、お嬢様(レミリアの事)が柳星を倒した後、宇宙各地でマイナスエネルギーによる怪獣の狂暴化が報告されて、それが地球に起きる可能性があるから、地球に派遣された。という訳ですか」

「まぁ、そうなるな」

そう言うと、レックスはマテ茶の入ったペットボトルを飲み干した。

「そう言うわけで、君に頼みがある」

「頼み?」

その言葉に美鈴は首を傾げた。そして、龍星は深呼吸をすると、口を開いた。

「俺をフェニックスネストまで連れて行ってほしい!」

「・・・・・・・・・・・・

は!?」

その一瞬、時が止まった。





某所 森林

「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」