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悪魔言詞録

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94.龍神 セイリュウ



 いや、召喚主さんと一緒にいると、いろいろと勉強になりますね。戦術や戦略といった戦いに関するノウハウや、仲魔に対するケアやフォローの仕方、アイテムやお金の使い道や管理といったところまで、本当にいろいろと勉強させてもらってます。僕は、こういうところをもっと知りたかったんですけど、どうにも教えてくれる方がいなくて困っていたんですよ。
 でも、他の四聖獣3匹は僕のリーダーシップを評価していたって? あ、召喚主さん、それはちょっと違います。彼らはそこでしか僕を評価できないんです。だって、僕は勝手に四聖獣のリーダー格に収まって、勝手にみんなに上から目線で指示を出しているだけなんですから。すなわち、僕が他の働きをしているところを誰も見ていないんですね。
 でも、ちゃんとリーダー、やれているんだろうって? まあ、結果としてはそうなんですが、そこはやな言い方ですが、他の3人がリーダーに向いてなさすぎ、といったほうが正しいと思います。そこを僕が見抜いた上に、僕自身がまた大して何もできないやつなもんですから、疎まれる覚悟でリーダーをやりはじめたんです。
 だから正直な話、みんなに嫌われていることはうすうす感づいています。そりゃ、いろいろと戦い方について小うるさく言わなければならないし、時にはきついことも言いますからね。でも、言った本人がそんなすごい攻撃なんかできなかったりすることもあるんですよね。3人がそれに気付いているのかいないかは分かりませんが、こちらとしてはやっぱり心苦しいですよね。だから、こうやって召喚主さんとともにいる間に、少しでもいいリーダーになれるように勉強しておかないとって思うんです。

 仮に能力がないことが他の3匹にばれたらどうするんだって? そうなったら大人しく四聖獣の座を明け渡しますよ。ユニコーンさんやナーガラジャさんといった代わりはいくらでもいるんですから。

 で、また修行する。それだけの話です。


作品名:悪魔言詞録 作家名:六色塔