二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

SSやオフ再録

INDEX|5ページ/51ページ|

次のページ前のページ
 

日常:狩り(リオ・ナユ)



真の紋章。それは宿主に不老と強力な力を授け、そして呪いをもたらす。

「・・・僕の中ではソウルイーターと罰の紋章って、知ってる限りでは宿したくない紋章ナンバーワンなんですよね。」

ナユがつぶやく。
片や近しい人の魂を喰らう紋章、片や勝手に寄生し所有者の命を削る紋章。確かに避けてとおりたい。

「俺も昔宿してたけど・・・?」
「で、引きこもってたんですよね?」
「ぐっ・・・」

速攻でナユにかえされ、ぐうの音もでないテッド。ふん、と鼻で笑うルック。

「まあ、そんなの宿してて、誰かさんみたいにならないってのは、我ながら凄いと思うよ?」

その横でリオがにっこりと言う。
確かにそれらを宿していて崩壊せずに保っている精神は、尊敬にあたいするかもしれない。

だが。

「諸刃の剣」

呟くように唱えられる言葉。その瞬間闇色の剣が連続して空から降り注ぐ。
獲物はあっというまにこと切れる。
カイリは倒れた魔物に近づき、剣で解体し始める。

誰も何をしているのかとは聞かない。聞かなくとも分かる。
そう。
ご飯の為。

だが耐えきれなくなったテッドが叫んだ。

「真の紋章を食料調達に使うなあああああああああっっ!! 所有者の苦しみは何処へ置いて来たお前!」
「え?悩みつつ使ったほうがいいかい?」

そういう問題じゃねえ。テッド、ナユ、ルックは思った。

「世界を崩壊させる程の力を持つこれを、食料調達に使う、ね。完全になめてるよね、ていうか理解できない。」

ルックがぼそりと呟く。

「別にいいんじゃない?利用できるものは利用しないとね?」

リオがニッコリと言った後、手をあげる。

「冥府」

ゾロリと闇があらわれ、魔物をのみ込む。そしてリオがニッコリ笑う。
怖い。
なんていうか、ただの戦闘シーンのはずなのに、あきらかにまがまがしい。
餌をあたえているとしか、思えない。
それを何度か繰り返すリオを、もはや直視できない。

「・・・ごちそうさま」
「って、言うなっ。」

テッドが突っ込む。

「なぜ?僕はなにかマナー違反でもした訳?」

そういう問題じゃねえ。テッド、ナユ、ルックはまた思った。

「おや、この肉けっこう、いける。」
「カイリ、頼むから黙ってくれ。」

テッドが疲れたように言った。

「・・・あ、ほんとですね・・・。けっこうおいしいです。」

いつの間にか3人で見ていたはずのナユが、一緒になって食べていた。
やはりお前もかーっ。
新旧の天間星2人は思っていた。
恐るべし対応力。恐るべし天魁星。
作品名:SSやオフ再録 作家名:かなみ