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涼の風吹く放課後 お試し版

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 できるだけ抑えて話してみたところ、むしろ怒りの矛先を俺に向かわせる方向に働いたようだ。三人の目が俺を容赦なく睨み付ける。まぁ、それはそれで目的に叶っているのだけれど。
「あらぁ? 人ごとみたいだよこの子。誰のせいだと思ってるの?」
 真ん中にいた女子が、ようやく口を開いたと思うと皮肉の効いた口調の言葉を浴びせてきた。
 わざと驚いた顔でその女子を見つめてみたが、どうやら完全に怒らせてしまったらしい。両脇の女子も堰を切ったように俺にキツい言葉を浴びせる。
「キミ、たいした態度よね。そこにいるオトコオンナのせいでこちらは大迷惑してるのにさ。」
「キミら、ホモのステディ同士でしょうに。他の男にちょっかいかけさせるんじゃないよ。」
 う、やっぱり、こういう展開か…。女子生徒の集団から浴びせられる敵意という今までなかった体験にたじろぎながら、どうこの場を切り抜けようかと悩んでいると、後ろでオロオロしていた涼が意を決したように言い放つ。
「や、やめてよ! 僕、勇のこと『は』そんな風に思ったりしてないんだから! そんな風に見るのやめてくれよ!」
 ちょっと待った、涼…。君はどうしてそうやって誤解を生む言い回しをするんだ…。おかげで、女子生徒達の怒りが頂点に達したようだ。
「はぁ? そうやって男をとっかえひっかえするのが楽しいっての?」
「お前がそこのオトコオンナの躾けをちゃんとしとけっていうの。迷惑なんだよ。」
「キモいんだよホモ野郎。」
 代わる代わる浴びせられる女子生徒達の言葉はさらに汚くなっていく。後ろで涼は「もうやめてよ…やめてよ…」と声を震わせていた。

「金輪際、上級生に色目使うのはやめろよ、オトコオンナ。」
 真ん中の女子がそう捨てぜりふを吐いて、三人は去って行った。
「勇、ごめんよ…。」
 涼は本当に申し訳なさそうに、消え入りそうな声で俺の背後から声をかける。
「いやいや、今日は相手が女子だったし、大したことなくてよかったよ。」
「ほんとに…?」
「ああ。」
 涼に向かって親指をグッと立てて見せる。本心を言えば、女子の集団に責められるというのは精神的にはツラいものがあるけれど、女子からの告白かと思ってウキウキワクワクしていた涼に比べればまだマシだろう。
「ごめんよ、僕の揉め事に結局また巻き込んじゃって…。今度ばかりは、普通の呼び出しだと思ってたのに…。」