りりなの midnight Circus
「どうやら、発電機の調子が元に戻ったようですね。少し様子を見て参りますので、お客人の方々はどうぞごゆるりとなさいませ」
七葉はそういうと立ち上がり、静かに部屋を後にした。
「俺も行こう。案内しろ」
朱鷺守棋理も七葉について部屋を出る。
「エルンスト、少し話をしよう。このあたりは結構おもしろいものが多そうだよ」
エルンストの隣で彼に声をかけようかどうか迷っていたアリシアを無視してレイリアはそういってエルンストを連れ出してしまった。
「……先を越されちゃったね、アリス」
なにやら同情したような目を自分に向けるエリオンにアリシアは、
「うるさいわね」
といってその頭に拳をおろすと、足音を荒げて部屋を出て行ってしまった。
「なあ、なのは。あたしは腹が減ったな」
ヴィータはずっと正座でしびれた足をもみほぐしながらだらしなく足を開いた。
「そうだね。船から食べ物をとってこようか?」
なのはは、彼女の足をあわてて閉じさせようと必死のようだ。
「だったら僕も行きます」
エリオンは一人でいるのも癪に思い、二人についていくことを決めた。
「そうだね、一緒に行こうか」
「はい。なのはさん」
そうして、なのは、ヴィータ、エリオンは連れだって屋敷を後にした。
作品名:りりなの midnight Circus 作家名:柳沢紀雪