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りりなの midnight Circus

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「私の利益は、時空世界の利益につながる。そうして、私は多くの者の命を奪い、そうして多くの命を救う手だてを提供してきた。君たちがかつて設立した機動六課、そして特務機動中隊。ジェイル・スカリエッティ。それらもそういった利益の上に成り立ってきたものだ」
「レイリアも、そんなことに納得したというの? そんなくだらないものにあなたは共感したというの?」
 なのはの叫びはレイリアの心に届けられ、レイリアはうなじをかいて頭を垂れた。
「共感なんてしていませんよ。高町一尉。ですが、僕は雇われの兵士ですから、クライアントの正義などには興味ありません。ただし、雇われた以上自分の仕事をするだけです。それが僕の正義ということでどうですか?」
 それは完璧な回答だった。そして、なのはも彼の思惑を感じ、その力を解放した。
「わかったよ、レイリア。あなたが自分自身の正義を貫くなら私も私の正義を貫くよ」
 なのはの力を受けて、彼らの束縛は軋みをあげ始める。
「あたしも、テメェを赦さねぇ」
 ヴィータの雄叫び、朱鷺守の覇気、双子のリーファの底にあふれる力の源流が一つとなり、彼らを束縛する光の綱は鈍い残響を残して消滅した。
「やはり、この程度では動けるか。では、レイリア。彼らを何とかしたまえ」
 南雲はそういうと、レイリアから一歩下がり彼を包み込むように光の壁がその周囲を守った。
「了解しましたよ、クライアント殿。金の分は働いて見せましょう」
 完全に自由を取り戻したなのは達を前に、レイリアは【トーラス】を構えキハイル式デバイスシステムをロードした。
 レイリアの周りに出現した大量のガジェット。そして、外では使用されることのなかった戦闘機人。レイリアはそれを自由に操り、彼らと相対する。
「さすがはレイリアだ。こっちの行動を完璧に理解している訳か」
 【Illusion Air】と【Extreme Hurricane】を集中運用しつつ、その死角を狙うかのように攻撃を重ねる戦闘機人達を相手に朱鷺守は、レイリアの戦術に舌を巻いた。
「しかも、こっちはさっきまでの戦闘と、先ほどの束縛破壊でかなりの力を失っていますから。かなり不利です」
 朱鷺守を援護するように射撃を続けるレイリアも、自身のデバイス【トムキャット】を握る手が震えることを自覚していた。
作品名:りりなの midnight Circus 作家名:柳沢紀雪