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りりなの midnight Circus

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 レイリアは少し考え、どこから何処までなら話してもいいかと考えると、ポツポツと語り始めた。
「そうですねぇ、リンカーコアへの不可は極小。魔力の消費も最低限。それでいて従来と同じていどの魔術運用が可能となった。それは開発コンセプトを完璧に満たしているのですが。まだまだ蓄積された魔力量が少ないせいか、ベルカのカートリッジを併用している辺り規模が大きくなって扱いづらいく、携行できる量も限られるってところですかね」
 レイリアが時空管理局とは別に担当している仕事。それは、AWDが新開発したデバイスシステムの実地試験だった。
 AWD、アーマード・ウェポン・デバイス社の名を聞けば、おそらく多くのものがキハイル式デバイスシステムを思い出すだろう。彼の仕事はその会社が更に新開発したカートリッジシステム、キハイル式カートリッジシステムの試験だ。
 キハイル式カートリッジシステム。それは、キハイル式デバイスシステムの完成のためには絶対に必要となるものであり、キハイル・メースの理想を実現する夢のシステムとされている。
 それは、リンカーコアを必要とせずデバイスに魔力を装填させる画期的システムであり、キハイル・メースの言葉を借りれば、『術者の負担を軽減しつつ、武器システムとしての信頼性と安定性を保証する』システムであるらしい。
 レイリアの提出した報告書は、そのまま管理局の上層部を通じてAWD社に送られるだろう。レイリアは自分の意見が次世代のデバイスシステムに反映されることを嬉しく思いつつも、どこか重いプレッシャーを感じてもいる。


「なんだお前達、こんな所に揃って何かの会議か?」
 見ると、南雲がテイクアウトの珈琲を片手に側を通り過ぎようとしていた。
「おや、部隊長」
 敬礼をしようとする皆を、「いい」といって手で遮る。
「いえ、今は自由待機ですので何となく集まってしまったという塩梅です」
 シグナム。
「そうか」
「そういえば、部隊長も休憩で?」
 棋理。
「いや、これから仕事だ。陸評(陸士評議会)と本局の合同会議に出席しろとの達しがあってね。八神二佐が急遽出られなくなったとのことでその代理だ」
「はやてが? 何の用事だ?」
 ヴィータ。
「ガルメデス共和国の軍幹部と会合があるとのことらしい。詳しいことは僕にも分からんよ」
作品名:りりなの midnight Circus 作家名:柳沢紀雪