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日ベラ小ネタ詰め合わせ

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いくじなし



昼下がり。快晴。絶好の昼寝日和。
ナターリヤは昼食が終わると、うとうとと頭を揺らし、机に突っ伏して寝てしまった。
「・・・・zzz」
寝ているナターリヤを見つけ、本田は声をかける。
暖かいとはいえ風は冷たい。昼寝するなら机よりもソファにしたほうがいい。
「ナターリヤさん、こんなとこで寝てると風邪ひきますよ?ナターリヤさん?」
「むにゃ・・・」
本田の呼び掛けにはナターリヤの寝言が返ってきた。思わず溜息をついてしまう。
「はあ・・・」
(寝てるときはとってもかわいらしいんですよねえ・・・まあ起きている時も大変かわいらしいんですが・・・)
寝ているナターリヤは人形のように美しかった。
端正な顔立ち。長い睫毛。まるで計算されたかのような美しさ。
これが起きるとぎゃんぎゃんとうるさい猫のように変身してしまう。
自分が美しいということにまるで気付いていないかのようなふるまい。
けれど本田はナターリヤのそういうところが好きだった。
「ナターリヤさん、こんな無防備に寝てると襲っちゃいますよー」
本気ではない。けれど風邪をひかれては困る。
冗談のつもりで、耳元でナターリヤに囁いてみた。
「うにゃ・・・・」
やはりぐっすりと寝ているようで、瞳は閉じたままだ。
「全然起きる気配がありませんね・・・本当に手だしちゃいますよ・・・?」
もう一度耳元で囁いてみる。
「・・・・zzz」
全くの無反応。
ここまでくるとなんだか手をださなければ勿体ないような気もする。
「・・・む・・・。」
ふてくされたような顔をして、そろそろと顔を近づけた。
「・・・・っ」
けれど、目の前にあるナターリヤの顔を見て、恥ずかしくなって顔をそむける。
近づけてた顔をあげようすると、いきなり首に腕を回された。
「へ!?」
驚いて素っ頓狂な声を出すと、唇があたる。
ちゅ
「・・・・いくじなし!」
驚いて茫然とする本田の目の前で、少し怒ったようにナターリヤが吐き捨てた。
「っな、ナターリヤさん、起きてたんですか!?」
「あんなこと耳元で言われて寝てられるわけないだろ!」
ナターリヤの頬は赤く彩られていた。
「っ///////」
それを見て本田の顔もみるみる赤くなる。
「だいたいお前がいくじなしだから・・・!」
ぶつくさ言うナターリヤを見て、本田はにやりと笑った。
「もう一回」
「え?」
「わからなかったので、もう一回してくれませんか?」
指で唇を指した。ナターリヤの顔にまた朱が散る。
「・・・・っ!もう二度としない!!!」
ナターリヤはぷいっと顔を背けた。

作品名:日ベラ小ネタ詰め合わせ 作家名:ずーか