悪酔い
そしてここから俺の後悔が入り混じってくる。
・・・なあ、俺にこれをどうしろというんだ?
目の前にはべろべろに酔ったイギリス。
そしてバーのカウンターでは呆れたように笑っているマスター。
とりあえずマスター、笑わないでくれないか。
俺はちょっと泣きてえ。
だがその気持ちを抑えて、俺はイギリスに話かける。
「お、おい。イギリス?」
「んあ?」
すると返ってきた返事はやはり、酔っ払いの返事だった。
なんつーか、アメリカが独立したくなった理由がわからなくもない気がしてきた・・・。
きっと見ちゃったんだろうな。
イギリスのこのべろべろになっている姿を。
・・・そう考えるとアメリカもちょっと可哀相かもしれねえな。
俺はそんなことを考えながらイギリスに訊ねる。
・・・聞いても無駄だと思うけどな。
「お前、いつもこんななのか?酔うと」
「はあ?おれべつによってれえし」
で、返ってきた返事はやっぱり酔っ払いの返事だった。
酔っ払いは酔ってても酔ってないっていうんだよ・・・。
大体もう完全に呂律が回ってねえじゃねえか。
・・・つーか、さ。
マスターも声ひそめて笑ってんじゃねえよ!聞こえてんだよ!