悪酔い
確かに、確かにな?
俺も知ってはいたさ。イギリスが酒癖悪いってことは。
フランスがそれで嘆いてるのを見た事あるしな。
ただ、流石にここまで酷いとは思ってもみなかったんだ。
俺は思わず、はあ、と溜息を吐く。
「酔ってるだろーが。・・・ったく。行くぞ!」
そして俺はイギリスの肩に腕を回して強制的に立たせて歩かせる。
アニメかなんかだったら、ここでずるずるという効果音が入るだろうと思う。多分。
「ろこにいくんらよおおおー」
イギリスはやはり回っていない呂律でそう言う。
「何処って外に決まってんだろ!お前って酔うとホント性質悪いのな!ちったあ頭冷やせ!」
俺はイギリスにそう怒鳴りつけるようにそう言った。
まったく・・・なんなんだこいつは。本当に。
しっかりしてくれよなー・・・
もう子供じゃねえんだから。
・・・・・って、俺なんかが言っても説得力なんてねえけど。
つーかホント、こいつと酒なんか飲まなきゃよかった。
これなら誘いを断ってでも一人で飲むんだった。
今更、そんなこと思ったって遅い、けどよ・・・。
あーあ、もう泣きたい。
もう疲れた。早く家帰って寝たい。
ベッドが恋しい。超恋しい。
そして俺は頭を抱えつつ、イギリスを引き摺りながら店を後にした。