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デジキャラット・シンフォニー

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「まあそんな猛毒を持った魚だ、とりあえずこの魚は全部没収だ!いいな!」
「しかたないみゃ」
「でも、ふぐっておいしいんでしょう?」
「たべられるのかにょ?」
「先生は毒を持ってる魚と言ったみゃ!」
「確かに毒はあるがね、きちんと加工すればいいんだ。ただそれが面倒でね・・・」
「そうね、国家試験に受かった人でないと料理できないんでしょ?」
「そう、毒も処理しなきゃいけないし、おいといても腐らすだけならいっそ加工してもらうか」
「加工?」
「うん、ふぐは確かに猛毒を持つ魚だが、きちんと加工すれば毒はなくなる、それができるのは南風泊(はえどまり)市場に頼むしかない」
「南風泊(はえどまり)?」
「下関にある日本一のふぐ市場だ。そこへ持っていくしか処理方法はあるまい」

下関・南風泊(はえどまり)市場。日本のふぐの8割が集まるふぐの魚市場である。
「あれは何をやってるみゃ?」
「あれは袋の中に手を入れて値段の交渉をしているんだ」
「早くふぐを食べたいにょ」
「扱える人を探さないと」
すると、白い服を着た老人が声をかけた。
「平田じゃないか!」
「はっ!その声は・・・尾崎先生!」
「平田、こんな所でふくを持ってうろうろしてどうしたんだ?」
「はい、実はこの子がふくを釣り上げまして」
「ほう、平田の教え子か」
「はいみゃ!」
「それでここへ調理してもらいに来たのか、よし、やってあげよう」
「あんたさんが毒を取り除いてくれるのかにょ?」
「気安く呼ぶでない、この方は尾崎先生といって私の師匠に当たる」
「て、ことはこの人もえらい先生ぴょ?」
「元、水産大学校校長、水産学博士・尾崎和夫」
「東大で水産学や農学を教えられていたこともあった」
「お魚博士さんみゃ!」
「早くふぐの毒を取り除いて欲しいにょ」

「ふぐに毒があるって本当かにょ?」
「ああ、この肝臓の部分がそうだ」
「こわいにょ〜」
「博士さんはこわくないのかみゃ?」
「そりゃ、尾崎先生はものすごい経歴を持っているお方だからね。戦争中、戦闘機のパイロットや無線通信兵として何度も生死の境をくぐり抜けてきたお人だ。今さらふぐの1匹や2匹でびくともしない」
「戦争の話かにょ?」
「先生、ぷちこそのお話聞きたいにゅ」
「ぷちこ、お話聞いてどうする気にょ?」
「興味あるにゅ」