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デジキャラット・シンフォニー

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ふぐ料理はまずはから揚げ、白子から始まり、次にふくちり(てっちり)、ふくさし(刺身、てっさ)、そして最後にふくちりの中にご飯を入れて雑炊にして締める。
「こんなうまい魚、食べたことないみゃ」
「みけちゃん、ここだから毒を取り除いてくれるんだよ」
ふぐ料理が終わると、みんなが尾崎先生の周りに集まった。
「平田、子供たちはまだ食べたりないようだ、おまえステーキを焼いてこい!」
「またステーキかにょ」
「宝塚で食べたにゅ」
「ははは、牛肉ステーキよりもっと贅沢なものを食わせてやる。1キロ2万円の肉だからな?」
「そんなに高いお肉あったのかぴょ?」
しばらくはみんな尾崎先生のお話に耳を傾けていた。やがて平田先生がみんなにステーキを焼いて持ってきてくれた。
「さて、いただきますとしますかにょ、にょ?ずいぶん固い肉ですにょ?」
「かたくてかみきれないにゅ」
「おいしいけど、かたいぴょ」
「いったい何の肉なのよ」
「下関名物、鯨のステーキだ」
みんなこれには驚いてしまった。
「ここ下関は昔は鯨が何十頭もあがる港町でね、あのころの日本は鯨王国だったから世界で一番鯨を食べていたんだ。あまるほど取れたから給食にもでたほどだ」
「そうだな、10年ほど前までは牛肉のステーキなんてなかった。庶民の肉といえば鯨だった」
「尾崎先生、余った肉で作りました。先生大好物の「鯨のしょうがしょうゆ漬け」です!」
「おお、気が利くなあ!」
ステーキまで食べたらさすがにでじこたちはおなかいっぱいで寝てしまった。
「平田、子供たちは寝たか?」
「何とか寝たようです」
「晩酌付き合え」
二人は久しぶりにふぐのひれ酒を味わった。

9、門司のはたごや
下関から海を渡ると門司という町に着く。普通は鉄道か関門橋で渡るのだが、平田先生はあえて連絡船で渡ろうといった。
連絡船は汽笛を立てながらおよそ10分で門司港に到着した。
すると、岸壁には大勢の人が待ち構えていた。
「お帰りなさい、東大教授・平田道明」

「お帰りなさいってどういうことにょ」
平田先生は真っ先に船を下り、花束を受け取った
カメラのフラッシュがたかれる中をでじこたちが駆け寄った
「平田先生、その子たちは?」
「ああ」といって、平田先生はでじこを抱き寄せ、自分の前に据えた。
「諸君、この子はでじこちゃんといって、私の跡継ぎだ」
とたんに周囲がざわめいた