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デジキャラット・シンフォニー

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「事故で遅れているとき、お前は何をやっていたんだ?」
「はい、電車の中でつり革につかまってイライラしていました」
「それが甘いんだ!電車の中でつり革につかまってイライラしていたって少しも状況の打開にならないだろ!そんな時には電車を降りて線路の上を進行方向に向かって駆け足するくらいの根性見せろ!コラ!」
やがて嵐がひどくなって平田は立っているのもつらくなったとき、船の上に人影を見た。尾崎教授である。
「これが予科練根性か・・・」
尾崎教授は船に予科練時代の隊旗をつけていた。これは戦時中、尾崎教授が所属していた隊の隊長が「見えない星を目指す」と南十字星を図案化した旗を隊旗としたのだ。そして終戦直前、その隊長は「若い奴らだけを死なせはしない、本当は隊長自らが先頭に立って進まなければならない」と自ら特攻隊に加わり、部下だった尾崎教授に隊旗を託す。隊長は二度と戻ってくることはなかった。その1週間後に戦争は終わった。それ以来、旗は尾崎教授が持っていたのである。
やがて、しけにもまれながらも夜半に船は晴海へ到着した。するとラジオでは名古屋で台風15号が大変な被害を出したことが報じられていた。後にこの台風は「伊勢湾台風」と命名され、長く語り継がれることになる。

「あんな大きな台風は後にも先にも「伊勢湾」だけだろうな」
「何とかならないかというより何とかしようという気持ちが明日を作る、わしはあの時おまえに教えたはずだぞ!」
その時でじこが立ち上がった。
「尾崎先生の言うとおりだにょ!アキハバラをめちゃくちゃにされてこのまま引き下がるわけにはいかないにょ!」
「そうよ!まさかただの遊びでここまできたわけじゃないんでしょう?」
「みんなでなんとかするみゃ!」
「平田、おまえは「プロジェクトZ」で名古屋の町に光をもたらした男だ。もう一度「プロジェクトZ」やってみないか?」
「東大教授なら何とかするにゅ」
「まさか、私にピョンヤンへ攻め込めとでも言うんですか?」
そうだと全員が言った。
しばらくした後、平田先生は立ち上がった。
「私もね、いつかはやろうとは考えていました。でもこの子たちを巻き込むわけには・・・」
「でじこは歴史を勉強するよりも平田先生と一緒に歴史を作るほうを選ぶにょ!平田先生!この言葉を忘れたのかにょ!」