デジキャラット・シンフォニー
「めちゃくちゃ言うなあ・・・」
「よし、私が作り方を伝授してやろう」
「本当かぴょ」
「但し町が出来上がるまでに50年はかかるだろうがね」
「そんなまってられないぴょ・・・」
次の日の朝、尾崎先生はみんなを招集した。
「これからピョンヤンへ向かう陣容を発表する」
総司令官を尾崎先生に、副総司令官兼「南十字星部隊」隊長に平田先生が任命された。
「南十字星部隊」は、第一副隊長をうさだあかりが、第二副隊長を平田美香がつとめ、隊員はでじこ、ぷちこ、ゲマ、うさだ、みけの5名だった。
「ぴよこたちはどうなるのかぴょ?」
「ぴよこちゃんたちは別に医療部隊をやってもらう。隊長はぴよこちゃんで、医者の3人はそれぞれ軍医を委嘱します。なお、医療部隊の総隊長は私が兼任する」
そういうと平田先生は4人に身分証明書とバッチ、ぴよこに赤十字の旗を渡した。
「これは医療部隊の隊旗で、これを立てているところが病院となります。それから4人とも毎朝身分証明書の裏側に書かれていることを読み上げて確認してください。そして常にバッジと身分証明書は身につけてください」
「おまえたち、平田先生の命令はぴよこの命令ぴょ!早速読み上げるぴょ!」
1、医者たるもの、常に仁術を持って人に接し、敵味方を問わずいかなる国の傷ついたけが人、病人であっても平等に治療、看護を行うこと。
2、このカードを持つものは武器をとり、戦闘行為に参加し、または医療行為を除くほか人を傷つけたり負傷させる行為をしてはならない。またその危険を見過ごすことによって人に危害を及ぼしてはならない。
3、医者のあかしとしてこの身分証明書とバッジは常時身につけること。
やがて、でじこたちはピョンヤンへ向かうことになるが、駐車場を見てぎょっとした。
「自転車がたくさんあるにょ」
「まさかこれでピョンヤンへ行くとか?」
「そうだろうな・・・」
平田先生も困った顔をしていた。
「戦争中ジャングルの中を移動するのに自転車を使ったとは言うが・・・。尾崎先生も時代遅れの人だから・・・」
「何を言う!自転車をよく見ろ!」
「あっ、これは電動アシスト・・・」
「坂道を登るための自転車だ、船の中で充電はしておいた」
でじこたちが自転車にのると、その横からぴよこたちが乗った幌つきの自転車が現れた。
「おねーちゃん、ぴよこたちのはすごいぴょ」
「なんだにょ!」
作品名:デジキャラット・シンフォニー 作家名:細川智仁