デジキャラット・シンフォニー 2
「まあ、選挙に落ちればただの人だが・・・」
「久弥さん、ゲーマーズの店長さん辞めるにょ・・・」
「いきなり何を言うのだ?」
「ゲーマーズのお店は政治家がやるような仕事じゃないんだにょ」
「政治家は選挙に負ければただの人だ」
「それでも平田先生の息子ですかにょ!」
「なにっ?」
「久弥さんはでじこたちの面倒を見てくれたにょ、でもそれだけで終わる人じゃないんだにょ・・・政治家ならもっと多くの人を助ける商売だにょ。久弥さん、もう一度政治家になって世の中を変えるにょ!」
「ははは、それには選挙というものがないとだめだよ」
「選挙?」
「4年に一度、みんなに政治家として誰を選ぶかという選挙と言うのをやるんだ。それに勝てば政治家になれる。だが負ければただの人になる」
「その選挙というのがあれば久弥さんは政治家に戻れるのかにょ?」
「ああ、だけどそうひんぱんにはないぞ。それまではゲーマーズの副店長をやっていくつもりだ」
それからでじこは考え込んだり時にはぷちこやゲマも交えて相談したりした。
「何とかして久弥さんを政治家に戻す方法はないのかにょ?」
「久弥さんをゲーマーズから追い出す気ゲマか?」
「違うにょ!久弥さんは平田先生の息子さんにょ、でじこの面倒を見ている人じゃないんだにょ!悪い世の中を変えて、みんなを救う義務があるにょ!」
その時、一人の紳士がでじこたちの前に現れた。
「ごめん、平田久弥店長はおられるかな?」
「おまえだれにゅ?」
「これは失礼した。私の名は渡辺華仁、東京都議会議員だ」
「久弥さんの同僚かにょ!だったらでじこのお願い聞いてくれたら会わせてやるにょ!」
「でじこ!」
「今すぐ久弥さんを政治家に戻すにょ!」
すると久弥は奥から出てきて
「無茶言うなよ、おや、渡辺さんじゃないですか」
「平田・・・」
「渡辺さん、久弥さんは平田先生の息子として多くの人を救う義務があるにょ!久弥さんを政治家に戻すにょ!」
「選挙もないのにそう簡単にいくか!」
すると渡辺さんは落ち着き払って言った。
「実はその相談でここに来たんだ」
「なんですとにょ!それじゃ久弥さんは政治家に戻るのですかにょ!」
「選挙もないのにそれは無理でしょう・・・」
「あるんだよ、その選挙が」
「都議会議員選はこの間終わったばかりじゃないか」
「平田、悲しい知らせがある」
「何だ?」
作品名:デジキャラット・シンフォニー 2 作家名:細川智仁