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デジキャラット・シンフォニー 2

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翌日、でじこは古びた部屋に肖像画が置いてあるのを見つけた。
「誰だにょ?」
「これ、教科書で見たことあるわ、大塩平八郎よ」
「平田先生から名前を聞いたことがあるにょ、上本町で南十字星を見た最初の人だそうだにょ」
「そして、我が平田家の血筋に連なる人でもある」
「久弥さん・・・」

「1590年、豊臣秀吉が小田原城を攻めた際、徳川家の武将が手柄を立てた。その名は今川波江衛門という。今川義元のおいにあたり、今川家滅亡後は徳川家康に仕えていた。やがて徳川家康が幕府を開くと、波江衛門は「大塩」と姓を改め旗本に取り立てられ、大阪の陣で活躍した後は大阪町奉行所与力として活躍した。以来二百数十年、先祖代々与力職を継いできた。その末裔が大塩平八郎である。そして、大塩平八郎のめいが平田家に嫁ぎ、そのひ孫が我が父上、平田道明だ」
「えええーっ」
「道理で平田一族が学問に優れているはずゲマ!」
「なんでだにょ?」
「大塩平八郎はもともと学者でね、『陽明学』という学問を究めた人なのだ」
「陽明学ってなんだにょ?」
「でじこちゃんには合うかもしれないな。『陽明学』というのはすなわち『世の中のために良いと思うことは自分で実行して世のため人のために役立てる』、これを『知行合一』と言う」
「まるで平田先生や尾崎先生の考えそのままにょ」
「父上も陽明学の研究者だった」
「久弥さんは陽明学を継ぐ気はないのかにょ?」
「私も研究者の一人だ、父上には及ばないがね」

次の日、でじこに郵便が届いた。
「デジキャラット星の母さまにょ」
「何かいいことでも書いてあるのかい?」
「でじこの様子を見たいと言っているにょ」
「ほう、お母上が来られるのか」
「もう来てるにょ」
そこには王妃様と執事のヒツジイが立っていた。
「でじこ・・・」「母様・・・」
「でじこちゃんのお母様か・・・」
「母様・・・こちらが町田店の店長の・・・」
「平田久弥です」

「こちらが母様と執事のヒツジイにょ」
「国務長官のヒツジイです」
「それでは私と同じ職業だな。私は平田久弥。今はゲーマーズ町田店長だが
先ごろまでは東京都議会議員をやっていた」
「えええーっ」
「選挙に落選してこの有様だ・・・」

その日、でじこはお店が閉まってから久弥の所に行った
「久弥さん・・・」
「どうした?」
「久弥さんは政治家だったのかにょ・・・」