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デジキャラット・シンフォニー 2

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「普通は選挙のたびに本が配布されますよね」
「そう、だが私のマニフェストは一味違う」
そういうと、久弥はマニフェストを出した。
久弥のマニフェストは本ではなく「平田の挑戦に力を」と書かれたポスターだった。
「私のマニフェストは広げればポスターになり、折りたためば郵便で送れるようになっている。これをみんなで折りたたんで配ったり送ったりしてもらう」
「すごいにょ!戦い方が違うにょ!」
「ポスターは渡辺さんがデザインした、なにしろ日本画家・渡辺小華の5代目だからな」
「渡辺小華?」
「豊橋生まれの明治期に活躍した日本画家だ。優れた作品を残している。渡辺小華は幕末の日本画家、渡辺崋山の次男だ」
「ええっ、あの?」
「血は争えん、現在でも豊橋市に行けば渡辺崋山・小華親子の作品を眼にすることができる」
その時、あわてて入ってきた女の子がいた。
「久弥さん、今度は東京都知事を目指すのですか?」
その顔にでじこは見覚えがあった。
「ミルフィーユさんにょ・・・」
「え?ミルフィーユ?」
「でじこだにょ!忘れたのかにょ!」
「何を言っているんだ。この子は牧村雪絵、都議会議員だったとき私の秘書をやってもらっていた」
「私、てっきり久弥さんが政治家あきらめちゃったのかと思ってましたけど、東京都知事選挙に立候補すると聞いてかけつけたんです」
「しゃべり方もそっくりにょ」
「そのミルフィーユというのは?」
「でじこが地球へ来るときにUFOがこわれて困っていたときに助けてくれたエンジェル隊の人にょ。おっちょこちょいでとてつもない運を呼び寄せて人を困らせたり助けたりする人だったにょ」
「まるで雪絵とよく似ているな。私も雪絵と一緒にいたときいきなり洪水が起きて流されそうになったことがあったが・・・」
「ものすごく天然ボケで無鉄砲な人だったにょ」
「そこも似ているな。そうか、そんなにそっくりか」
ぷちこがゲーマーズの店内からピンク色のかつらを取り出して雪絵にかぶせた。
「そっくりにょ!ミルフィーユさんにょ!」
「これはいけるかもしれない」
「えーそうですかー」
かくしてでじこたちは久弥さんの選挙戦に参加することになった。
「いいか、でじこちゃん、選挙と平田久弥の戦い、よく見ておけ!」
久弥はでじこちゃんを選挙カーに乗せ、その上から手を振るようにと告げた。