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デジキャラット・シンフォニー 2

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選挙カーがアキハバラに差し掛かったときのことだ。どこからともなく歌が聞こえた。
「光浴びて 今立ち上がろう どんな苦難も 乗り越える 強い絆で結ばれた 私たちの力を信じて 日本を変える 礎となろう 東京華撃団 光あれ・・・」
「あかりにょ・・・」
「美香もいる」
久弥とでじこは車を降りた。
「美香、そうか、今日が映画の封切りだったのか」
「はい、私たち「ストロベリー」初主演映画!」
「光あれ!東京華撃団!本日公開です!」
「美香はともかく、あかりちゃんは大変だったんじゃないの?」
「久弥さんがあの現場にいなかったら・・・私たち・・・」
「地獄だってあかりと一緒ならこわくないけどね」
「あら、でじこちゃん。選挙のお手伝い?」
「久弥さんのお手伝いにょ」
「大変ね」
「でじこちゃん、あたしたちも選挙に協力するわ」
「美香が手伝うならあたしも」
「あかりと美香さんも協力するのかにょ?」
「一緒には活動できないけど、これから映画の舞台挨拶であちこち行くから」
「最高の選挙運動だな」

それから2日ほどして東京都内のゲーマーズ各店にこんな張り紙が出された。
「平田久弥公式選挙グッズ販売店」
「マニフェスト用ポスターにブロマイド、でじこのぬいぐるみに久弥さんの色紙、そしてあかり姉さまが歌うCD、もう売れて売れて仕方ないのよね」
「ストロベリーのポスターがもうないにゅ」
「久弥さんの選挙運動は選挙と言うよりまるでゲーマーズの宣伝みたい」
一方、でじこは久弥と共に選挙カーに乗っていた。

新宿駅前に選挙カーが差し掛かると別の選挙カーの前に人だかりができていた。
「みなさん、ここで東京都政を民衆の手に取り戻そうではありませんか!」
対立候補の原口の車である。
「聞くところによりますと、平田久弥は勤めていたゲーム店でそのまま選挙グッズを売っているそうですな。みなさん、そんな不真面目な男に東京を任せていいんですか?」
これを聞いたでじこは腹を立てた。
「久弥さんにはみんなを救ってほしいから、でじこは久弥さんを立候補させたにょ。まるででじこの目が間違っていたような言い方にょ」
「ほおっておけ、政治家はいつも公平でなければならない。人の悪口を言うのは政治家としてやってはいけないことなんだ」
「久弥さんがやらないならでじこがやるにょ!」
でじこは選挙カーを降り、原口の車に近づいた。