二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

デジキャラット・シンフォニー 2

INDEX|23ページ/54ページ|

次のページ前のページ
 

久弥の食事も驚くべきものだった。時には市民に混じってパンをかじり、建設現場に行っては「ごはんですよ」とごはんだけの食事を取り、夕方にはそばをすする。
「意外に貧弱な食事ですにょ」
「国王様もご一緒したかったろうなあ・・・」
「王様?」
久弥がぴよこを預けている王様は質素なものが好きで、国民に声をかけてはその暮らしぶりをつぶさに調べるのが好き、そんな王様だった。久弥が幼い時、王子として遊びに来た王様にそばが食べたいと言われたことがある。久弥は父道明にそのことを告げるが、あいにくそばはなかった。そこで道明はたまたま作ってあったカレーライスを王子に差し出した。後に王子が王様となったとき、王様は「道明の作ってくれたカレーライスが一番うまかったぞ」と久弥に作り方を聞いてきたと言う。

だが、そのような生活は久弥の体を蝕んでいった。原口の存在も余計ストレスを増大させた。
久弥が都知事になって半年後、立川市の昭和記念公園を散策しているとき、久弥は過労からか倒れてしまった。
久弥は立川のホテルで1日休みを取り、ゆっくり寝たあと、空の星を見上げながら感じるものがあった。

しばらくして久弥はでじこを呼んだ。
「でじこちゃん、どうやら私の寿命もこれまでのようだ」
「なんですとにょ?」
「占いで私の寿命がつきると出たのだ、それゆえにでじこちゃんに話しておきたいことがあってな」
「聞きたくないにょ!」
「え?」
でじこはいつも持っていた「プロジェクトZ」の本を開いた。
そこには「自分なら必ずできると信じるものが最後に笑う 平田道明」と書かれてあった。
「なんとかしてというよりも何とかしようと言う気持ちが明日を作る。平田先生がでじこに教えてくれたにょ!久弥さんも平田先生の息子なら何とかするにょ!」
「こればかりは天命と言ってね、人間の寿命には限りがあるものだ」
「そんなことを言う前に自分で何とかしようとは思わないのかにょ!」
「何とかできるものではない」
「デジキャラット星にはそういう時にはお星様に祈って寿命を延ばしてもらう方法があるにょ」
久弥はハッと気付いた。
「そうだった、忘れていた。地球にもその方法はある。急いで祭壇を作ろう」
久弥は急いでテントを張り、祭壇を作った。
テントの中に祭壇を作りそこにランプを置いた。