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デジキャラット・シンフォニー 2

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「久弥さえこの世からいなくなれば、天下はわれらにある」
それからの原口は自分のやりたい放題をはじめた。
まず、都議会を人民議会に吸収して自分が議長となりとりあえずの都知事代行となることをもくろんだ。
ところが、渡辺華仁たちはこれに強く抵抗した。
これに対して原口は党本部に圧力をかけた。
「もし、私の支持する歴史観を支持して頂けないのでしたら、今後対中国政策に重大な影響を及ぼすでしょう」
これを聞いた党幹部は渡辺たちに人民議会に加わるよう強く勧めた。
しかし、渡辺は応じなかった。
党本部が除名までちらつかせて説得しようと試みたが、渡辺は言った。
「除名するならどうぞやってください。人民議会に加わるなら政治家やめたほうがましだ。政治家はあくまで市民の意見を代弁する代表者であり、これ以外の何者でもない。選挙もしないで勝手にこしらえた物の何が人民の代表だ!そんなのに与したら自分で市民の代表を否定することになる。それとも市民の声より外国の意見の方が大事なのか?それはもはや政治家とは言わん!」
渡辺以外にも人民議会に対して慎重な意見が圧倒的で、人民議会に新たに加わったのは結局4人しかいなかった。大半は「人民議会の存在そのものは否定しないが、選挙もせずに勝手に議会を構成するのはまずい。せめて出直し都議選を行って都民に信を問うべき」という考えだった。
結局党本部は久弥の後任を決める都知事選と同時に出直し都議選を行うことで事態の収拾を図る考えであった。
ところが、これに原口が強く反対した。
「人民議会は都議選で選出された議員たちです。市民の信は十分得ています。なんで今更選挙を行う必要がありましょう」
これには訳があった。都知事選であれほど久弥に惨敗した原口だからここで選挙に持ち込めばどう考えても自分たちに勝ち目がないのは明らかだった。
ならば、自分たちの手で平田派を封じるしか方法がない。
そう考えた原口は一気に手下を集めて町田へ向かった。

原口は町田駅前にあるゲーマーズ町田店に襲撃をかけた。
「それっ!平田家の残党とくだらんアニメ世界を一気に滅ぼすのだ」
原口を先頭にした一団は店内になだれ込んできた。
「来たにゅ」
「久弥さんが亡くなって、美香さんは神戸に戻ったし・・・」
その時ドアを開ける音がした。
「みんな!逃げるのよ!」
「あかり・・・」
でじこたちは店の外に逃げた。