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デジキャラット・シンフォニー 2

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「私の叔父、平田道明とその息子久弥、さらに大事な親友あかりまでなくした私はこれ以上の不幸を出さないため、原口恒雄一派を日本から追放するため立ち上がることを決意いたしました。ここに生前叔父上が指名した平田久弥の後継者、でじこちゃんがいます。私たちと一緒に伯父、平田道明に賛成する人は三宮に集まってください」
でじこの目は丸くなっているばかりだった。
美香はでじこにマイクを向けると何かしゃべるように促した。
「原口、あかりを殺した以上地球におまえのいる場所はないにょ。平田先生の天罰が必ずおまえに下りますにょ」
美香が自分の決意をラジオにのせて語った反響は大きかった。全国各地に美香の声が届き、その夜、早くも神戸市須磨区と長田区では市民の蜂起が起こったのである。
「日本で反乱が起こるとすれば、まず京阪神間のいずれかから火の手が上がる」
平田先生のこの予言は神戸の最も西の土地から火の手を上げたのである。
もっともその平田先生ですらまさか自分の姪がその火の手を上げるきっかけを作り
さらにはその大将にまでおさまろうとは予想だにしていなかったに違いない。

美香とでじこがAM神戸のビルを出ると玄関前にはすでに記者がいた。
「さすがBBC、早いわね」
「こいつらなんだにょ」
「イギリスのBBC放送の記者よ、叔父上や久弥さんが生前、世界の放送局の中で最も信頼していた『世界一早く、世界一正確で、世界一公平』なニュースを流す放送局として有名な局よ」
美香は詳しくは追って説明するから外国人記者クラブに人を集めておくようBBCの記者に告げた。
やがて神戸外国人記者クラブに美香が現れたときにはもう人だかりができていた。
「美香さん、でじこはなにをしゃべればいいのかにょ?」
「ここでは何もしゃべらなくていいわ。私の隣に座っていればいいの」
さすがは学問の平田家である。美香は記者とのやり取りに全部英語で答えた。
最後に美香はでじこの隣でにっこり微笑みながらカメラのフラッシュを浴びた。

翌日の神戸新聞やジャパンタイムスなどには美香とでじこの写真が一面に載った。
これを見た原口の秘書で元、水道工事屋の御法川信夫はあわてて清瀬市の原口邸へと急いだ。
「原口様、大変でございます!」
「朝から騒々しい、何だ!」
「これをご覧ください、ジャパンタイムスに・・・」