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デジキャラット・シンフォニー 2

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「あいにく私は英語が読めん、何と書いてあるのだ?」
「神戸で反乱が起きたとあります」
「なにっ、神戸で反乱だと?首謀者は誰だ?」
「平田道明の姪で宝塚歌劇団の平田美香がでじこちゃんを押し立てました」
「宝塚の平田美香か・・・ぬかったわ・・・」
原口は少しうなだれた。
「それにしてもさすがは平田道明が見出した逸材、10歳ながらここまでみんなを引き付けるとは・・・」
「このままでは本当に世の中が変わってしまいます」
「ええい!東海道や東名、中央高速などを固めろ!奴らを一歩も東京へ入れるな!」

そのころ、三宮では美香が群衆を相手に演説していた。
「皆さんと一緒に新しい世の中、新しい歴史を作るのです!」
美香は今や反乱軍の大将、実質的な平田家後継者になっていた。
「新しい世の中を作る!」と書かれた美香のポスターは男女問わず大人気となった。
また、美香の呼びかけに応じた群衆が関西各地で暴動を起こし、数万人が都市部での暴動に加わりたちまち行政機能が停止した。
「まるであかりと久弥さんがのりうつったようだにょ」
「それでいいにゅ」
「え?」
「このまま美香さんが原口を倒すにゅ。その方が世の中のためにゅ」
「ぷちこ・・・」
「平田先生の予言は当たるにゅ」
「そうだにょ・・・独裁者を倒して歴史を作った平田先生も本に書かれたことは全て正しかったにょ。久弥さんの描いた絵が本当に起こるにょ・・・」
「でじこちゃん、これが久弥さんが言っていた「知行合一」よ」
陽明学の「知行合一論」は裏を返せば革命理論につながるものだった。

10.色あせない光
でじこたちは西宮から尼崎を通り、西九条へ入った。
「この地下鉄も伯父上が作ろうと言い出してから作り上げられたの。名古屋から神戸へいつでも行ける様に」
列車はやがて上本町に入った。
「でじこはここで南十字星を見たんだにょ・・・」
南十字星の後継者、でじこたちは大きな歓声につつまれながら中へと入った。
「まだ日没まで時間があるわ」
ちょうど上本町の近鉄百貨店では豊臣秀吉展が開かれていた。その目玉として秀吉の「黄金の茶室」が展示されていた。
「悪趣味〜」
「気味悪いにゅ」
だが、でじこだけは黄金の茶室をじっと見つめていた。
「でじこにはこの部屋を作った人の気持ちがわかる気がするにょ」
ええっとみんながおどろいた。