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デジキャラット・シンフォニー 2

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王様はでじこのそばにやってきてでじこの手を握った。
「でじこちゃん、蛍(久弥)の願い、かなえてください。頼みましたよ・・・」
「分かったにょ・・・」
「なお、王様代理として夢浮橋(杉本侍従)と花散里(ぴよこ)をつける」
「なんですにょ?」
「夢浮橋というのは杉本さん、花散里というのはぴよこの宮殿の名前だぴょ」
「ああ、号ね」
「何だにょ?」
「芸名みたいなものよ。宮殿では親しい人を呼ぶ場合に使うの。私は女優学校時代「若紫」を名乗っていたわ。あかりは女優学校に行かなかったけど、「浮舟」と言う号があったのよ。伯父上は「須磨」、久弥さんは「蛍」を名乗っていたわ」
「それならでじこも欲しいにょ。ぴよこが「花散里」なんてずいぶん上品な名前を名乗るもんだにょ。くやしいにょ」
「久弥さんが亡くなる前にでじこちゃんたちにも号を用意してくれていたのよ。それは久弥さんの遺言書にもちゃんとかかれてあるわ。でじこちゃんは「澪標」、ぷちこちゃんは「胡蝶」、うさださんは「蜻蛉」、みけちゃんは「常夏」、りんなちゃんは「蓬生」となっているわよ」
「蜻蛉のようにはかないアタシ・・・」
「うさだがすっかり自己陶酔しているにゅ」
「ところででじことぷちこの号の意味は何なのかにょ?」
「ぷちこちゃんの「胡蝶」はちょうちょのことよ。でじこちゃんの「澪標」は道しるべや灯台のことなの」
「新しい時代をでじこに託した気持ちが分かるにゅ」
「そして「澪標」は大阪のシンボルでもあるの。大阪市のマークに使われている図が「澪標」なの」
この時、でじこは久弥から聞いた話を思い出した。上本町の南十字星は歴史を示す道しるべと大阪の人は信じていることを・・・。
「でじこが平田先生と久弥さんの南十字星を継ぐんだにょ・・・」
王様はでじこたちに久弥が用意した号をそのまま裁可した。

翌日、でじこたちは京都を出発した。
平田先生の南十字星の旗を先頭に都大路を練り歩くでじこたちの行列は御池から七条を経て竹田方面に進んだ。
「美香さん、これじゃ東京へ行く方角と違うにょ」
「まず奈良へ向かうわ、それからよ」
美香はいったん奈良へ入り、奈良ホテルに泊まった。
「どうぞ、美香様・・・」
「例のもの、用意してある?」
「はい、いかほどご用意いたしましょうか?」
「とりあえず私に100枚と、この子達に一人10枚ずつ配って!」