デジキャラット・シンフォニー 2
「えええーっ。ミルフィーユさんって・・・意外とできる秘書なんだ・・・」
「なんたってあたしは平田道明の孫ですからね」
「なんですって?それじゃ久弥さんとは・・・」
「はい、若いけど私の叔父さんです。私は小さい頃両親を交通事故で亡くしました。それで久弥さんが私を引き取って育ててくれたんです」
「人は見かけによらないって言うけど・・・」
「女性の美しさは中の知性を磨けば外にも美貌が現れると久弥さんは言っていました。それで私は秘書の勉強をしたのです」
「負けた・・・」
「では、私たちは東京へ行きますけど、でじこちゃんには私の代わりに私の妹をつけてあげます」
出て来たのは髪の長い和風美人だった。
「私の妹、ちとせちゃんです」
「はじめまして、牧村ちとせです」
「ちとせちゃんは空自のパイロットなんです」
「なんか腹黒い女が来たにょ」
その時ぷちこがつぶやいた。
「ぷちこ、うさだたちと一緒に行くにゅ」
「何でだにょ?」
「こいつらと一緒が面白いにゅ」
そう言うとぷちこはうさだたちと一緒についていった。
でじこはさらに福島県に入り、いわき市にたどりつくと、ぴよこに自分の変装をさせた。
「なんでこんなことするぴょ」
「久弥さんの遺言にょ、おまえはここからでじこに変装して東京に行くにょ」
「ぴよこちゃんたちに久弥さんの夢がかかっているのよ、これは大事な役目よ」
「美香さん・・・」
「この子たちにはでじこちゃんのいうことは通用しないわね」
美香はぴよこたちに作戦を説明した。
「と、いうわけでここから皆さんは東京へ攻め込んでください。取手と綾瀬、この二つの町を取れば原口の天下はおしまいになります。平田道明・久弥親子の夢見た世の中を作れるかは皆さんの力にかかっています」
「わかったかぴょ!ぴよこたちが平田先生の言うことを実現するぴょ!陽明学の世の中を作るんだぴょ!」
歓声が上がった。
それからぴよこたちは「平田道明・久弥親子後継者 ショコラ・デジキャラット」とかかれた看板を先頭に、でじこに変装したぴよこを連れて東京へ向けて出発した。
「でじこおねえちゃんの変装は気に入らないけど、久弥さんの遺言なら仕方ないぴょ」
「原口を倒せば、われわれは地球一の悪ということになります」
「腕がなりますなあ」
「早く行こうぜ」
「平田先生の陽明学、ぴよこがアナローグ星へ持ち帰るぴょ」
作品名:デジキャラット・シンフォニー 2 作家名:細川智仁