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デジキャラット・シンフォニー 2

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長岡から出発したミルフィーユ秘書たちについてきたぷちこが作ったでじこの等身大の木像に服を着せただけのものに「平田道明・久弥後継者 ショコラ・デジキャラット」と書かれたのぼりをつけて、さらには木像の上には日傘を立てかけておいて、あたかもでじこが指揮をとっているかのように見せかけていただけである。
もちろんうさだもミルフィーユ秘書もそれを承知の上である。
「ばれたらおしまいよ」
「分かってるにゅ」
いつも天真爛漫なミルフィーユ秘書は不安を隠そうとしたのか、歌を歌い始めた。
もちろん、平田親子が好んだ「ワルティング・マチルダ」である。かつては戦争の歌として、映画「戦場にかける橋」などでも使われた曲である。
やがて、一発の砲弾がミルフィーユ秘書を襲った。砲弾は爆発したが、ミルフィーユ秘書は草むらに飛ばされて軽症で済んだ。
「私、運がいいんです」
「それにしてもなぜ?」
「ここは所沢ですよね」
「そうだけど」
「すぐ東側の隣町は東京都清瀬市」
「なに?もう東京なの?」
「原口の本拠地なんです」
「つまりそこを落とせば、こちらの勝ちにゅ!」
「そううまくいきませんよ」
ミルフィーユ秘書はうさだにありったけの爆弾を持たせた。
「うさださんは清瀬の空から爆弾をばら撒いてください。空襲です」
「あたしは飛行機代わりか」
うさだは爆弾を持って空へ飛んだ。
「ティッシュならいつも配っているけど、爆弾を配るのは怖いわ〜」
うさだは適当に爆弾を配り終えると元の場所へ戻った。すると、いきなり白い光が現れ、大音響が起こった。
「きゃあ!」
「いったいなんですか〜」
見ると、清瀬の方角に火柱が上がっている。
ミルフィーユ秘書たちは急いで清瀬市内に入った。見ると、清瀬駅の近くにある大きな屋敷跡とみられる場所には爆発のあとがあった。
「これは・・・」
「確かこの住所は原口の屋敷のはずです」
「原口は戦わないで自爆を選んだにゅ」
「いいえ、違います」
「ミルフィーユさん、何が違うの?」
「原口はずるがしこいと叔父さんから聞きました。自分で死ぬような人じゃありません。爆発したと見せかけてどこかへ逃げたのです」
そういうとミルフィーユ秘書は右手を指差した。見ると、確かに抜け穴の跡とその周りには宝石のかけらが散らばっていた。
「逃げたとすれば、どこに?」