二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

デジキャラット・シンフォニー 2

INDEX|47ページ/54ページ|

次のページ前のページ
 

「私たちは西側から清瀬市を攻めました。だから原口は東側へ逃げたのです」
「単純な考えね」
「清瀬の東側、最終的には池袋へ逃げ込みます。そこに原口の拠点があります」
「さすがは平田先生のお孫さんにゅ」
「とにかく急ぎましょう!」
ミルフィーユ秘書たちは相変わらずでじこの木像をでじこ本人と偽り、東久留米、保谷、練馬と進んでいった。

では、本物のでじこたちはどこへ行ったのか?
ぴよこたちを送り出したあと、でじこたちは須賀川市にある福島空港へ向かった。美香はここから東京に乗り込む気であった。しかし、福島空港ではあたり一面黒い雲が立ち込めていた。
「これじゃどっちに行ったらいいかわからないにょ」
「困ったわね・・・」
その時、二人の若者が現れた。
「お嬢さん方、お困りのようだね・・・」
美香にはその声に覚えがあった。
「お前ら、何者にょ?」
「尾崎和夫が長男、尾崎守道。人は「無法松守道」と呼ぶ」
「どっから出て来たにょ、」
「そして、平田和彦の長男、平田邦俊。命知らずの航空自衛隊パイロットコンビさ」
「あんたさん、パイロットだったのかにょ?」
「平田家につながる人間はみな博学だ」
「いくらいい腕のパイロットでも方向分かるのかにょ?」
「こんなときのために我が伯父上は秘密作戦書を作ってあったのだ」
久弥の残した作戦というのは、3台のヘリコプターを飛ばし、TBSラジオの電波を頼りに東京へ向かうものだった。
「3台のヘリコプターで同時に電波を計測すれば、電波の発信位置が分かる」
これは、久弥が長年電波に関わっていた関係で電波の性質をよく知り尽くしていたためだった。ラジオ電波は低い周波数ほど電波が乱れず遠くへ飛びやすい。TBSラジオは954KHZ、この周波数でラジオ放送を行っている放送局は東アジア地域ではTBS以外なかった。従って混信電波が入ることもなかった。さらにTBS送信所は戸田競艇場にあり、そこから高島平を経て簡単に池袋や新宿、大手町へとつながったのである。久弥が東京攻撃作戦の目印にTBSラジオの電波をえらんだのはこうした利点があったからである。
やがて、邦俊と守道はそれぞれのヘリコプターに乗り込み、でじこはちとせの操縦するヘリコプターに乗った。
「一番腹黒い女が運転するのかにょ?」
3台のヘリコプターはそれぞれふわっと浮き上がって東京を目指した。