デジキャラット・シンフォニー 3
「バカですって?私はただ久弥さんの遺言を成就するために・・・」
「久弥さんは世の中を混乱させてまででじこを政治家にしろと言ったかにゅ?」
真紅は一瞬言葉を失った。
「久弥さんは自分が死んだ後の世の中を守り、もっと良くするためにでじこを政治家にして明るい世の中を作ることを目指したにゅ。おまえのやってることは逆に世の中に混乱を起こして暗くすることにゅ。久弥さんは世の中を混乱させろと遺言で言ったかにゅ?」
「そ、それは・・・」
「久弥さんは明るく正しく人々が心配することがない世の中を作るためにでじこを政治家にすることを命じたにゅ。これに逆らうおまえは久弥さんの遺言にそむくにゅ」
「考えてみればその通りですわね」
「世の中が明るくなるならぷちこはでじこを政治家にするのに賛成にゅ。もう少しまともな方法でやるにゅ」
これを聞いたでじこは怒った。
「なんですとにょ〜大女優を目指しているでじこ様に政治家になれと言うのかにょ。ぷちこ!裏切ったにょ!」
「ぷちこは平田先生の陽明学に賛成にゅ」
「そうね、あかりもでじこちゃんは政治家向きといってたわ」
「美香さんもでじこを助けてくれないのかにょ・・・」
「でじこ!でじこが政治家になるのは久弥さんの遺言ゲマ!久弥さんが亡くなるときに久弥さんからでじこが受け取った南十字星の旗を忘れたかゲマ!」
「ゲマ!家来の分際で余計なこと言うなにょ!」
「私も祖父と叔父・久弥に賛成します」
「ミルフィーユさんまで」
「ぴよこもでじこおねえちゃんを政治家にするのに賛成だぴょ!ライバルが減るぴょ!」
「ぴよこ〜。ところでうさださんだけはでじこの味方ですにょ?」
「と、いうことはでじこを政治家にするのに反対はあたしだけ?でじこの味方なんて冗談じゃないわ!そんなことだったらあたしも賛成に回るわよ!」
「と、いうことはでじこの味方は・・・」
「いない!」
全員に囲まれてでじこはうろたえた。
「わかったにょ・・・」
8.政治家になる方法
やっとでじこは久弥さんの遺言どおり政治家になることを決意したが。
「でも、政治家になるにはどうすればいいのかにょ?」
「そうですわね。10歳の人間では選挙に出れませんから・・・」
そんな時、ぴよこの携帯電話が鳴った。
「もしもし、ぴよこだぴょ。・・・す、杉本さんぴょ!」
作品名:デジキャラット・シンフォニー 3 作家名:細川智仁