二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

デジキャラット・シンフォニー 3

INDEX|21ページ/66ページ|

次のページ前のページ
 

「お前まだ気付かないのかにゅ?」
「何だにょ?」
「久弥さんはでじこに陽明学の世の中を作らせる気にゅ」
「そうなりそうにょ・・・」
10.麻生大臣のコミケ視察
年末のコミケの日になった。
今年はなぜかマスコミがたくさんいる。それにでじこも真紅も気付いていた。
やがて、車から人が降りた。大臣・麻生太郎である。
もちろんでじこも真紅もうさだもその人物には興味がないので名前すら知らなかったが、ただ一人、ゲーマーズのお手伝いをしている平田邦俊だけがその顔と人物を知っていた。
麻生大臣がゲーマーズのブースの前を通りかかった時、邦俊は声をかけた。
「麻生大臣、お待ちしていました」
「こんなところで声をかけられるのは珍しいな。君の名は?」
「平田邦俊です」
「おお、すると東大の平田道明教授の孫か?大きくなったなあ・・・」
邦俊はでじこを麻生大臣に紹介した。
「こちらがショコラ・デジキャラット、我が伯父・久弥の後継者です」
「ほう、これは見所がありそうだ」
だが、でじこは麻生大臣を見るなりこういった。
「ずいぶんガラの悪い男だにょ」
「麻生大臣は大物政治家なんだよ」
でじこはがっくりした。
「こんなので大物政治家ならでじこの方がましにょ」
「麻生大臣、この子を伯父上の跡継ぎとして政治家にしてやってください。それが祖父の遺言でした」
「平田教授がそこまで言うのか・・・。でも見た目小さそうだ・・・」
「それにつきましては私に妙案が・・・」
邦俊は麻生大臣に耳打ちした。

年が明けて、2月になったころだった。
でじこは相変わらずゲーマーズで働いていたが、ある日のこと、マスコミの記者たちが一斉にゲーマーズに詰め掛けた。
「なに?」
「どうせ真紅たちのバンドを取材する連中にょ」
だが、記者たちはでじこを取り囲んだ。
「ショコラ・デジキャラットさん、入閣おめでとうございます?」
「何のことですかにょ?」
「でじこ、テレビを見るにゅ」
でじこがテレビを見ると、コミケで会った麻生大臣が総理大臣になったというニュースが流れた。
「あんなガラの悪い男が総理大臣ですかにょ・・・」
「・・・経済産業大臣 ショコラ・デジキャラット・・・」
これにはでじこたちも驚いた。
「でじこが大臣にゅ・・・」
「にょにょ〜」
程なくして迎えの車が来て、でじこは王様の宮殿に向かった。