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デジキャラット・シンフォニー 3

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「・・・結局のところは、努力するものが報われず、ちょっと頭のいい人が小手先でいい目を見る世の中になるだろう。資本主義の弊害による格差も広がるだろう。しかしそんな世の中は長く続くものではない。少数の人間を長い間、また多数の人間を短い間だますことは出来ても多くの人間を長期にわたってだますことは出来ないからだ。
その時「階級闘争」が起き、世の中が変わる。それが陽明学の世の中だ。
どんな時代も長くは続いても必ず最後に時代は変わる。努力するものが報われない世の中は必ずどこかが間違っている。間違いは必ず修正されるべき時が来るだろう。
それが歴史というものだから・・・」

「久弥さんの物語はまだ終わってなかったにょ・・」
「まだ半分も終わってません。でじこさんが総理大臣になる時が物語のクライマックスです」
「やはりそこまでいくのか・・・」
「ところで私たちのCDですけど・・・」
真紅たちは全国ツアーに出かけていたが、CDのジャケットは表が京都、裏が名古屋のセントラルパークで取った写真である。どちらもパリとシャンゼリゼに縁が深い場所だった。

11.同人誌スカイラウンジ
数日前、名古屋でのライブを終えた真紅たちは、同人ショップの6階にある通称「同人誌スカイラウンジ」に出かけた。ここは本好きの久弥が気に入っていた場所で、現在でも久弥の写真が飾ってあった。
ここで真紅たちはなぜか自然に「おおシャンゼリゼ」を演奏し始めた。
「パリより美しい・・・」
その2日前、神戸や大阪で真紅たちは衝撃的な光景を目の当たりにしたからである。
真紅たちは大阪でストリートライブをしたいと申し出た。場所は2ヶ所あり、大坂梅田の阪急梅田駅旧コンコースと上本町駅南の平田先生の銅像が建つ「光の広場」だった。
ところが神戸国際会館でコンサートを終えて阪急三宮駅で真紅が見たものは仮設のままの三宮駅だった。
真紅は平田先生や久弥から阪急三宮駅の美麗さを幾度となく聞かされた。
久弥さんは生前「私の魂は死後、三宮の空の上から天に昇る。だから三宮に来ればいつでも私と会うことが出来る」とさえ言っていた。
平田先生も久弥も写真好きだったが、中でも阪急三宮駅の写真は大きく引き伸ばして部屋に飾ってあった。二人とも「私が生きている間に必ず三宮駅は元通り建て直す。