デジキャラット・シンフォニー 3
するとまわりから一斉にでじこコールが起こった。
「あんた何てことしてくれるのよ!」
「これでいいにょ・・・。」
「でじこのおかげで世の中ますます混乱するゲマ!」
「いや、これが叔父上の意思かも・・・」
「美香さん・・・」
「おそらくマスターはいずれこうなることも読めていましたわ。こうなったらでじこさんを総理にしてみんなで戦いましょう!」
「そうです!座して死を迎えるくらいなら戦ったほうがましです!」
「どのみちこのままでは余計みんな生活に困ることは分かっています。それなら戦いましょう!」
一方、霞ヶ関では幽閉されたぴよこと邦俊と渡辺副大臣と杉本侍従長がいた。
ぴよこがつかまったことを知った杉本侍従長は王様の命令書を持参して松岡にぴよこの釈放を求めた。しかし松岡は王様の命令書を杉本侍従長から取り上げた上、杉本侍従長も一緒に幽閉した。
「さびしいぴょ・・・」
しかし他の3人は気にもしていない。3人は杉本侍従長の得意である「投扇興」に興じたりして遊んでいた。
「邦俊さん・・・」
「心配しないでもいずれここからでられる。少しの辛抱だ・・・」
そしてBG団の病院に、不思議な患者がやってきた。
「どうなされました・・・。」
「いや、ちょっと・・・。」
「何か、訳ありと見えますが、よかったらおはなしいただけませんか?」
「ありがとう。実は・・・。」
リクが老人から話を聞いている間、カイとクウは聞き耳を立てていた。
「なんだ、あのじいさん・・・」
「患者さんですよ・・・」
「確かにやつれた感じはするけど、上品なおっさんだなあ・・・」
そういうとクウはカイと共に診察室へ入った。
「で、そのとらわれた部下というのは?」
「はい、ぴよこちゃんという8歳の女の子で、私は「花散里」と呼んでかわいがっていました。私はあの子が作る黒豆の煮物が好物で・・・」
「おっさん、あんたひょっとしてぴよこがいる宮殿の上司か?」
「国民の皆様は王様と呼びます」
3人は驚いてその場にひれ伏してしまった。
「なんだ、ぴよこの王様かよ・・・」
「王様、このばか者が大変なご無礼を・・・」
「後できつくしかっておきますので、なにとぞ寛大なお計らいを・・・」
「いやいや、苦しくない。それに今はそれどころではない。確かに私の体は悪いが君たちに何かいい知恵がないかと思って頼ってきたのだ。」
作品名:デジキャラット・シンフォニー 3 作家名:細川智仁