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デジキャラット・シンフォニー 3

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「平田歴史学は過去の歴史を統計的に調べ、その知識を生かし実行することを述べている。そして良いと思うことは実行して世のために役立ててこそ学問と言うのが平田歴史学だ」
「おお」
「さらに道理と知識に基づくならば世の中を変えることも革命をもそれに伴う犠牲や自らの滅亡すら辞さないというのが平田歴史学の教えだ。敵に回したら手ごわいぞ。松岡も結果がどうあれ相当な血を浴びることは間違いないだろう」
「なんと?」
「だから君たちにお願いしておくのは、私は国民が争って血を流すことだけは可能な限り最小限に食い止めたい。この国の国民は一人残らず私のかわいい子供たちだ。だからこそ一人でも多くの国民に生き残ってもらってこの国を子孫に伝えたいのだ」
「おっさん!いいアイデアあるぜ!」
「少佐!相手は国王陛下であらせられるぞ!」
「あ、そうだった」
「苦しゅうない。なかなか元気な少年じゃ。若い者はそうでなくてはいかん」
「おっさんはこの国の国王だろう。この国で一番えらいんだろう」
「そうだが・・・。」
「だったら、さ・・・。」

次の日、王様はBG団を引き連れて渋谷の放送局に来た。見学ではなく生出演ということで局長はじめ全員が整列して玄関で王様を出迎えた。いつもは質素な王様がこの日は珍しく勲章で身を飾っていた。
王様はスタジオに着席するとオンエアが始まっていることを確認したうえで用意していた原稿を読み上げた。内容は松岡に対する糾弾、ぴよこたちの救出を国民に対して訴えることだった。
これは国民から見れば松岡が国王の命令に反しているように見えた。さらに松岡が国王からの命令書を握りつぶしたことまで明らかになった。こうなると松岡が国王の命令を握りつぶして杉本侍従長まで捕らえたことが全て裏目に出てしまったのである。結局は身から出たさびだが・・・。
あわてた松岡は人質たちを釈放しようとしたが、すでに国王の放送を受けて数万の市民たちが松岡のいる建物のまわりを取り囲んでいた。途方にくれた松岡はかつての部下だった渡辺を呼んで相談する。
「松岡さん、なぜ杉本侍従長が来た時に素直に命令書を受け取らなかったのですか?あの時素直に私らを解放していればこんなことにはならなかった。この国では古代から国王のご命令は絶対だと言うことを忘れたのですか?」
「どうしたらいい?」