デジキャラット・シンフォニー 3
「三宮駅の復興なくして神戸の再建は完成しません!」
「しかし、莫大な費用と時間がかかるぞ」
でじこは一冊の本を差し出した。
「自分なら必ずできると信じるものが最後に笑う。平田先生が言ってたにょ。三宮駅を作り直すことは、平田先生に見える三宮の目印を作ることにょ!」
でじこたちは三宮駅のホームに立った、だがでじこが駅を破壊したおかげで
使える列車がなくなっていた。
そんな時、列車がホームにやってきた。運転席から降りてきた男の顔を見て
でじこはぎょっとした。
「邦俊さん、それに尾崎守道さんも・・・」
「でじこちゃんたちは私らで梅田までご案内する」
「邦俊さん、運転できるの?」
「まかせて、これでも阪急神戸線には何度も乗った。速度の入れ加減なんて覚えているよ」
そういうと邦俊はでじこたちを乗せ列車を出発させた。
「いくら平田先生のお孫さんとはいえ、大丈夫かにょ」
そんな心配は無用だった。邦俊は指で何度も指しながら確実に列車を動かしていった。
「本物の運転士より上手ですわね。もしかすると昔はこうだったのかも知れませんわね」
「ちっとも転びませんです」
だが邦俊の顔には焦りが見えてきた。三ノ宮駅を出発して25分もたったころだった。
「邦俊、まもなく有名な「十三・死のループ」だ。覚悟はできているか?」
「やってみなくちゃわからない、だけど、ここまでのような気もするよ」
大阪に入るために最後に通過する難所、それが「十三・死のループ」といわれる難所だ。それを知っているのは乗客では美香だけである。
「みんな、気をつけて!ここはきついカーブよ!みんなどこかにつかまって!」
邦俊の顔は汗だくになった。車掌をしている守道も恐れをなしていた。
列車は減速して十三に入り、見事十三駅を通過した。列車は大きく傾いたが事故は起こさずにすんだ。
「やったな!邦俊!」
「ああ」
「まだ安心するのは早い、梅田に入る準備はできているんだろうな」
十三からわずか4分で梅田駅である。邦俊は大きく減速した。
やがて列車は大きく速度を落とし、阪急梅田駅9番ホームに入った。
ゆっくりと9番ホームに入ると、やがて列車は止まり、守道がドアをあけた。
すると一人の男が近寄ってきた。
「申し上げます!茶屋町から難波にかけて火の海にございます!」
「なんと!」
作品名:デジキャラット・シンフォニー 3 作家名:細川智仁