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デジキャラット・シンフォニー 3

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「知事は先ほど弟の小林社長の非をお詫びしましたが、その前になぜ小林社長をいさめて止めなかったのです。過剰な設備投資やめちゃくちゃな列車運用、さらには長年みんなに親しまれてきた梅田駅のコンコースを取り壊すときになぜいさめて止めなかったのです。一つでも止めていればこんなことにはならなかった。こうなったのはこうした積み重ねがあったからです。私もでじこ大臣の阪急東宝グループ国有化のとき財産を失ったからこれは大変なことをしてくれたと思わないでもなかった。しかし結局はこれでよかったと思っている。なぜなら無一文になって再出発したらいろんなものが見えてきたし、株を取り上げられても結局はゼロで済んだ。国有化されずにこのまま株を持っていたらマイナスになっていたからな。何億円の借金だけは回避できたんだ。でじこ大臣には感謝しているよ」
「おまえら、梅田駅のコンコースは平田先生と久弥さんが気に入っていた場所だにょ。それをぶち壊して平田先生と久弥さんにどうおわびするんだにょ?」
「しかも会社そのものまでつぶしてしまって、じいさんが黙ってみているとでも思うか!」
その時、阪急三宮駅に落雷が落ち、駅が全壊した。

でじこたちが建物を出たとき、外は激しい大雨が降っていた。
邦俊の案内で地下道に入ろうとした時だった。突然雷雲が梅田の空にやってきて、落雷を阪急本社ビルに落としたのである。たちまちビルは一部が砕け散って火災が発生した。
「ざまあみろだにょ。平田先生の天罰にょ!」
その様子はテレビで各地に伝えられた。阪神間ではみな諸手を上げて喜んだと言う。
大山崎駅で王様に献上する酒の受け取り手続きに来ていたぴよこと杉本侍従長は帰りに「阪急そば」を食べていてこの有様を見た。
「この阪急そばの天ぷらそばとかやくご飯のセットは生前の久弥が好んで食べていたものでな」
「さすがにおいしいぴょ」
「値段と場所のわりにはいい味だな」
「久弥さんが好むわけです」
そこへテレビで阪急本社炎上のニュースが流れると杉本侍従長はすぐでじこに電話をかけた。
「でじこちゃん、まさか・・・」
「ちがうにょ、雷が落ちたにょ」
「そうか、ならいいが・・・」

電話を切った後、邦俊は急いで上本町へ戻った。大山崎で杉本さんたちがそばならこっちは上本町のうどんにしようと言ったのである。