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デジキャラット・シンフォニー 3

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「ありがたい、平田先生の唱えた「淡路国際自由港」を作ってくれるのはでじこはん、あんたしかおらんで」
「なんだにょ?」
「かなり昔に平田先生が関西再生の切り札として唱えた計画です」
「淡路国際自由港」構想。それは平田先生が阪神大震災で壊滅した神戸を救うために唱えた「兵庫県再生計画」である。その内容は淡路島全域を経済特区とし、どの国の船舶でも自由に淡路島に寄港できる。淡路島に寄港する船には一切の制限を設けない。それどころか輸入も輸出も為替取引も淡路島内では全て完全自由化。関税、消費税も全て撤廃。工業に対する制限も可能な限り撤廃して物流、生産、金融を完全に自由化し産業の発展を促進するというものだった。言ってみれば淡路島全体を免税店にする構想である。平田道明はシンガポールの繁栄を見てこの構想に関西の再建をかけたのだ。しかし市民には支持が広がったが、行政側は神戸空港の建設に目を向けてしまい市民の不満がたまったままで終わっていた。
「でじこはん、あんた、平田先生の夢をかなえてくれんか。平田先生の言うとおりにすれば神戸は再び美しい町になるんやさかい・・・」

このありさまはテレビで関西各地に中継された。
京都の宮殿にいた王様はそれを見て
「だれかある!夢浮橋(杉本侍従長)と花散里(ぴよこ)を呼べ!」
別の部屋で投扇興に興じていた二人はいきなり呼び出された。
「お呼びでございますか?」
「おお、テレビを見よ」
「でじこおねえちゃんぴょ」
「うむ、澪標(でじこ)が西宮で騒動を起こした」
「ぴょ?」
「で、陛下はいかがお考えで?」
「この騒ぎ、どうなると見る?」
「でじこおねえちゃんが勝つに決まってるぴょ!」
「そうか」
「ぴよこは平田先生の陽明学が正しいと信じてるぴょ」
「しかしながら騒ぎが長引けば国民が苦しむことになります」
「それは私の意とするところではない。夢浮橋(杉本侍従長)、花散里(ぴよこ)。私は澪標(でじこ)に新しい世の中を作らせようと思うが、賛成するか?」
「御心のままに」
「王様についていきますぴょ」
まもなく王様はでじこを助けて新しい世の中を作る詔を発した。
これに京都市民は同調し、今出川から七条までが市民の列で埋め尽くされた。
これが知れ渡れば後は早かった。