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デジキャラット・シンフォニー 3

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リリ大使はこの本を読み日本に興味を抱き日本大使にして欲しいという願いがやっと聞き届けられて楽しみにしていたと言う。
「でも生前の著者が自分の跡継ぎと決めた人物が日本にいます」
「それは?」
「私が今日の安保理の演説で話したアメリカ政府が日本政府に罷免を要求している「でじこ大臣」こそ、その本の著者が自らの後継者と定めた人物です」
「政治家なのですか?歴史学者ではないのですか?」
「彼は彼女を政治家として育てて日本を立て直すつもりだったようです」
「そのでじこ大臣の人どなりは?」
「会ってみれば分かります」

一週間後、でじこたちは沼津から船に乗って銚子に来ていた。神奈川県はすでに陸上も海上も米軍がでじこを待ち伏せしていたのである。しかし中日新聞など多くの新聞が「10歳の女の子ひとりに何万の軍隊と1億ドル以上の経費を使うとは」と笑いものにしていた。カナダの新聞すらこれにはあきれたと記事を書いたのである。
そのためでじこたちはみけの船を使って千葉県へ直接渡り、自分たちが予定していた陸路には王様を通らせることにした。いくら米軍でも王様相手に発砲するはずがなかった。
でじこたちは銚子から西へ進み、翌日には成田に達し、成田山新勝寺に入った。
成田山は規模は大きくないが、ここも平田先生にゆかりの深い寺である。
そこででじこたちは本を片手にいろいろ寺を散策している外人に出会った。
「おじさん、なにしてるにょ?」
その男は振り返ってでじこを見たとき、驚きの声を上げた。
「貴方がでじこ大臣ですか・・・」
「あんたさん、誰にょ?」
「この度日本に赴任したフランス大使、ジャック・リリと申します」
「フランス大使がなぜでじこさんを知っているのですか?」
リリ大使は一枚の手紙を差し出した。
「なんだ、華麗田さんの女性版(一条きらら)の弟さんのお友達かにょ」
さらにリリ大使は一冊の本を差し出した。
「これは・・・」
「英語で書いてあって読めないにょ」
「まさか・・・」
邦俊は驚いて本を見ると、「平田道明」の名がある。
「これは生前じいさんが英語で書いた日本歴史の本だ」
「では、あなたがこの本の著者の子孫ですか?」
「確かに私はこの本の著者・平田道明の孫、邦俊だ。しかし、じいさんの後継者は私ではない」
「一条大使もそういってました。この本と歴史を継ぐのは「でじこ大臣」だと」