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デジキャラット・シンフォニー 4

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キャトルレーヴ・アキハバラ店は秋葉原駅の北東側に新しくできた「東宝アキハバラビルディング」の2階にあり、1階から5階までがショップ、6階から8階まではレストラン街、9階以上が「第二東京宝塚劇場」になっていた。この新しい劇場のこけら落とし公演が美香が所属する花組公演「プリティ・プリンセス・デジキャラット」だった。もちろん主役のでじこ役は美香である。
キャトルレーヴ・アキハバラ店には宝塚歌劇団の創設者・小林一三の写真とアキハバラではすでに神様とされていた道明の写真が飾られた。アキハバラでは久弥の業績を評価する声が多かったが、店に久弥の写真が飾られることはなかった。久弥は生前自分が神格化されることを恐れていたため自分の死後も写真や肖像画を飾ることを禁じた。平田親子が愛した「万世」にも「久弥の席」があったが、久弥の写真は飾られていなかった。
ただ久弥がでじこを溺愛していたため、ゲーマーズの2階の一角には平田親子の写真が飾られ、平田顕彰館となっていた。ここには六甲山にある「六甲平田神社」の分祀所でもあった。そのため国の平安を願う人たちの崇敬を集めていた。
でじこは分祀の意味をMintに聞いた。
「それは例えるなら六甲山からおじいさまの魂の火を分けていただくようなものですわ」
「と、いうことは六甲山から平田先生の魂を分けてデジキャラット星に持っていけば平田先生を拝むことができるのですかにょ?」
「はい、もしそうであるならおじいさまの魂は六甲山とこのアキハバラ、そしてデジキャラット星の3箇所に同時に存在することになりますわ。でじこさんがそれを望むのであれば分祀を行ってさしあげますわ」
「平田先生と久弥さんにもデジキャラット星を見せたかったにょ・・・」

だが、でじこはキャトルレーヴのアキハバラ進出には批判的だった。もともと宝塚歌劇には批判的だったでじこはアキハバラに宝塚を持ち込むこと自体反対だったのである。それを口に出さないのは美香への配慮だった。アキハバラでの美香の公演もでじこは行きたがっていたが、ぷちことMintに強く止められた。