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デジキャラット・シンフォニー 4

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シルクハットに義足と蝶ネクタイをした重光は久弥を抱き上げるとこういったという。
「この子は学者にはならない。この子は必ず政治家になる」
久弥が生まれた翌年の正月に重光は心臓発作で急逝するのだが、最後の言葉は「もう思い残すことはない」だった。重光は久弥に夢を託したのだろう。道明もそれを分かっていたから久弥には自由にさせた。久弥が本当に政治家になると思ったのは後にも先にも重光葵だけだった。久弥が都議会議員になった時、Mintの前で道明は空を見上げたという。重光さんの予言は的中したけど久弥はこんなものでは終わらん、そうつぶやいたという。まさかその後で都知事になるとはだれが考えただろうか?
重光の名は韓国でも知られており、韓国軍兵士が切手博物館に侵入した際、重光の大きな肖像画があるのをみて驚愕したという。展示物も道明のコレクションだったカナダの「第2次世界大戦シリーズ」だったことも幸いした。これは1939年からの戦争を1年に4枚の切手で表現したシリーズであるが、偶然にも展示されていたのは1944年の「D-DAY」(ノルマンディー上陸作戦)と1945年の「ベルリン陥落」であったため、韓国軍の襲撃を免れた。

一方、海の向こうの下関にはあの男がいた。尾崎守道である。
守道は米軍兵士にふぐを食わせた一件で一度は逮捕された。しかし武器を持った兵士がいきなり市場にやってきてみんなが騒然としてしまい酒を与えて何とかなだめようとしたことや自分が止めたのに兵士たちが市場にあるふぐを何の注意もしないまま彼らが食べてしまったなどと主張して無罪判決を受けたのである。
一方、今村禅師も出獄していた。あまりの暴れん坊ぶりに米軍も手を焼いてついに釈放となったのである。
だが韓国軍は強くあっという間に唐戸の町は炎に包まれてしまった。
「おのれ、このままでは終わらんぞ・・・」
17.大江爆撃
騒ぎがひと段落すると、でじこたちは邦俊の船に乗って北へ向かった。
目指すは名古屋市大江の飛行機工場。ここで杉浦大統領が待っていた。
でじこが来たという知らせを受けた杉浦大統領は直ちに中部国際空港へ向かったが、途中で件の地震のため列車が脱線してしまった。不幸中の幸いだったのはそれが大江駅構内だったことだった。大江駅は広い地平駅だったため脱線しても人命に損傷はなかった。