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デジキャラット・シンフォニー 4

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しかしこれでは先へ進めないため杉浦大統領は大江ででじこを待つことにした。

でじこたちの乗った船が東名古屋港の波止場に着くと、数百人の人が歓迎した。
一斉に「でじこコール」が巻き起こり、その声は数千人に達した。
でじこはその声を聞きながら大江の飛行機工場に入った。程なくして杉浦大統領が出迎えた。
「よう来なさった・・・」
「杉浦さん、この子が?」
「そうじゃ、この子が平田先生の最後の弟子、ショコラ・デジキャラットさんだで・・・」
「ただの子供に見える・・・」
「並の子供やない。平田先生の後継者だで」
杉浦大統領はでじこの手を取り、飛行機工場へ案内した。そのときだった。
「えらいことや!韓国軍の空襲ですわ!」
「なんだて?」
でじこたちが外へ出てみると、空が赤く染まっており、韓国軍の爆撃機が大江に爆弾を落としていた。
あっという間に完成した飛行機が次々と火に包まれていったのである。
でじこたちは工場の中を逃げ惑った。杉浦大統領は工場のラインの最終工程のところまで来た。
「まだ無事な飛行機はあるんか?」
「1つだけあります」
杉浦大統領はその飛行機のドアを開けるとでじこたちを乗せた。
「たしかあんたはパイロットやろ?この子達を東京まで乗せていってくれんか」
「はい」
杉浦大統領はでじこたちが飛行機に乗ったのを確認すると自分は乗らずに飛行機の扉を閉めた。
「杉浦さんは乗らないのかにょ」
「わしらたらあ、愛知を離れて生きられやせんがね。ここが死に場所じゃ。そやけど、あんたらは生きなあかん。平田先生の遺志を継いで日本を救うのはあんたしかおらへん。ええか、でじこさん、あんたは生き延びるんだがね!」
でじこたちを乗せた飛行機はまもなく出発した。
飛行機が見えなくなった頃、杉浦大統領のすぐそばに爆弾が落ちた。
「これで終わりだがね・・・。お前らの天下など絶対来えへんわ・・・。」
そこへ駆け足でやってくる若者がいた。
「おやっさん、しっかり!」
「加藤・・・飛行機は無事に飛んだか?・・・」
「は、はい!」
「それでええ・・・。でじこさん、あんたがわしの跡継ぎだがね・・・。」
「おやっさん」
「加藤・・・。でじこさんが生きとる限り日本はやつらのままにならんて・・・。でじこさんを助けて戦うんやて・・・」
「おやっさん!」
杉浦大統領はまもなく息を引き取った。