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デジキャラット・シンフォニー 4

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国際会館から海岸方面に出た正也も手柄を上げた。正也は日本刀とライフルを持ち、遠くの敵はライフルで打ち落とし、接近してきたら日本刀で斬る、そんな使い分けをしていた。この二人を始めみんなのおかげで三宮侵入だけは何とか阻止できたのである。

その夜、でじこたちは全員不思議な夢を見た。
「でじこ殿」
「平田先生・・・。久弥さん・・・」
「よくがんばったのう、だが安心するがよい。正しいことを行うものには必ず天の助けがあるものじゃ」
「本当かにょ?」
「そこでだ、でじこちゃん。明日は一切戦わず生田神社にみんなを集めてこもりなさい」
「それだと先生の町、三宮を捨てることになるにょ」
「大丈夫じゃ、やつらが三宮をのっとることはない」
「ろう城戦はただ立てこもるだけでは戦術としては有効ではない。外部から救援軍が来る見込みがあってはじめて有利になる策だ。だがその助けも来よう」

翌朝、でじこは三宮の西側にある生田神社にみんなを集めてそこに引きこもったまま外へ出なかった。
「大将殿、ついに向こうは勝つのをあきらめましたな」
「立てこもったところで所詮いずれは立ち往生になるのは分かりきっている」
確かに普通のろう城戦ではそうである。だが久弥のこの言葉が彼らに届いていれば彼らも勝てただろう。
「ろう城戦はただ立てこもるだけでは戦術としては有効ではない。外部から救援軍が来る見込みがあってはじめて有利になる策だ」
神社の内部でも同じ声が上がり始めていた。
Mintに至ってはろう城など意味がないから戦って死にたいとまで叫ぶほどだった。
だがでじこは聞き入れなかった。
そのうち午後になると空が暗くなり、大雨が降り始めた。雨の勢いは増すばかりで雷もなり始めた。さらに風も強くなってきた。
午後4時、邦俊が例によってラジオを聴き始めた。これは祖父・道明の代から続いていた天気図作成に使うデーターを流していた。
しばらくして邦俊の顔が苦い表情をしていた。
夕方になって風雨が強くなるとみんなの不満は爆発寸前になった。やけになって大食いしたり暴れたりするものも出た。やがて就寝時間にはなって消灯したが、邦俊と正也だけは起きていた。夜10時の気象通報を待っていたのである。
夜10時から二人はラジオを片手に天気図を作っていった。30分ほどすると二人とも顔を見合わせてにやりと笑った。
「正也・・・」