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デジキャラット・シンフォニー 4

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「邦俊、これはもう間違いないぜ・・・」
「ははは・・・じいさんの言うとおり天の助けがきたか・・・」
二人は大笑いした。すると扉が開いた。
「うるさいにょ!」
でじこが寝ぼけ眼で二人をしかった。
「おう、でじこちゃん。どうやらじいさんの言うとおり天の助けがやってきたようだよ」
「何を寝ぼけているにょ!」
「直ちにおきている人を全員集めてくれ」
邦俊と正也はみんなを集めた。さいわいこの気象条件と緊張感ではほとんどの人が寝ていなかったのである。
「みんな聞け、どうやらでじこさんの言うとおり天の助けが神戸に来た」
「はあ?何かきたの?」
「そうだ!大型台風が神戸を直撃だ!」
これに騒然となった。
「ちょっと待て、それが本当なら奴らも被害は受けるが我々も被害を受けるぞ」
「だからじいさんはここへこもれといったのだ。これからのことだが、この暴風雨ではそう簡単に奴らは攻めてこれない。今のうちに休息と食事をたっぷり取れ」
そういうと各自を持ち場につかせた。

午前3時ごろ、一旦激しい風雨はやんで月が出た。
戸をあけて月を眺める女の子がいた。
「うさださん。寝ないのですか?」
「Mintさん・・・」
「つかの間の一瞬の平和ですわね」
「え、ええ・・・」
「うさださんは横浜生まれでしたわね。ひょっとして横浜を思い出したのかしら?」
「そんなことは・・・」
「わかりますわ。私の生まれた町田も隣が横浜でしたからお父様がよく波止場に連れて行ってくれましたわ」
「Mintさん、久弥さんのことを?」
「お父様はいつでもここにいますわ」
そういうとMintは胸のロケットを開いた。中には久弥とMintが写った写真があった。
「お父様は横浜を見るといつも神戸の三宮のお話をしてくれました。確かに横浜とは似た町でしたわ。東西に長く伸びて山が迫っている」
「Mintさんは久弥さんに連れて行ってもらったことないの?」
「お父様の生前はかないませんでしたわ。全国ツアーでやっと来ることができました。お父様の言っていた通りの町でしたわ。この町の空の上にお父様がいらっしゃるかと思うと涙があふれて・・・」
「それじゃ、あの快進撃をしたのは死ぬためじゃないの?」