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【テニプリ】Marking

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「…あぁ」
「終始、越前、お前にべったりで。見苦しいからいい加減にしろって、俺は何度言ったか。ホントに呆れるくらいいちゃいちゃしてたよな、お前ら、越前が試合中以外は」
「…っ、何が言いたい?」
そのときのことを思い出してきたのか、手塚の顔がじわりと赤くなる。跡部は更に言葉を重ねた。
「決勝の前の夜、飲みに誘いにいったんだが、お前、部屋にいなかったな?どこに行ってたんだ?アーン?」
口端を吊り上げた跡部に手塚はカーッと見事なまでに赤面し、目を見開いた。
「どこに行ってたんだ?…なんて、聞くのも、野暮だよな。手塚」
「…なっ?!」
赤面し口をぱくぱくさせる手塚に、跡部はニィと口端を引き上げた。
「写真見て、マジで呆れたぜ。あんまりにも見事なマーキングだから、お前にも見せてやろうと思って、わざわざ電話してやったんだよ。なのに見事に勘違いしやがったな。お前」
「…っぅ」
狼狽する手塚など始めて見た。跡部は水を得た魚のように、ニヤリと笑った。
「でも、良かったじゃねぇの。もう、越前に女も男も寄って来ねぇだろ。あんな威嚇されちゃあな」
「…ッ」
羞恥に何も言い返せない手塚に跡部はようやく溜飲を下げると、テーブルの雑誌を手に取った。
「お前さ、記事最後まで読んだか?」
「?、いや…」
「ここ見てみろよ」
雑誌の見開き、記事の最後に記されたイニシャルを跡部はトントンと指指した。
「…S.F…?」
「お前も良く知ってる奴だろ?」
手塚は暫く呆然とし、それからその場にへたりこむように脱力した。









「…Would you soon like?(もういいでしょ?)」

勝利者インタビューもそこそこに既にスキャンダルになった背中の傷痕の相手は誰なのか?話題はそればかりに集中し、うんざりした顔でリョーマはマスコミの台詞とフラッシュを遮った。
(アンタらに国光さんのことなんか、勿体なくて教えられるかっての!)
くっついてしつこく話し掛けて来るリポーターを完全に無視し、リョーマはスタジアム裏口に横付けされた車に乗り込んだ。
「…大騒ぎだな」
「いい迷惑だよッ、っとにさ!」
後部座席て踏ん反り返ってカリカリするリョーマをミラーで見やり、乾は苦笑した。
「日本だけかと思っていたんだが…お前は存外、人気者だな」
作品名:【テニプリ】Marking 作家名:冬故