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朱璃・翆

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翌日には実家を出た。

そうしてとりあえず当てもなく放蕩した。
とりあえずトランでは割と顔が割れている為山を通って知らない街や村を訪れた。
運良く会う事はないかと思ったがやはりそう上手くはいかないようだった。

それによく考えたら自分は朱璃やルックからナミの詳しい風体を聞いていない。
これでは探しようがないのでは・・・。
我ながらなんて間抜けなんだと情けなくなった。

数日たってグラスランドあたりの街だろうか、そろそろ出て一旦戻り、勘のいい朱璃には聞けないのでルックにでもナミの外見を聞いてみようかと旅支度をすまして歩いていると、いきなり目の前にルックが現れた。

「やあ、ルック。会いに行こうかと思っていたところだ。ナミさんの外見について聞くのを忘れていてね?」
「・・・知りたけりゃあ自分で見なよ。あいつ今レックナート様の所に遊びに来ているから。」
「え!?」

その瞬間ルックにつかまれ気付けば魔術師の塔にいた。

「ってルック、本当か?」
「・・・ああ。またいきなり訪れてきたんだ。なんでも近くまできたからだってさ。」
「で?今はどこに?」
「さあ、レックナート様と会っている筈だけど。ほんとよく分からない奴だから。今回もいきなりふらっと来たかと思うと僕の師匠をつかまえて、大事な子を巻き込んだかなんか言い出してさ。それも怒って言うなら分かる・・・いやそれも分からないけど、まあ大事な奴に関しての事なら怒って言うならまだしも相変わらず得体の知れない笑み浮かべながら言うからどういうつもりかまったく分からない。」

ルックがぶつぶつと言う。

「というよりお前が話している内容が分からないが・・・」
「・・・別に君に分かってもらわなくてもいいよ。僕の独り言だから。・・・ああ、出てきたんじゃない?」

そういえば誰かが話している声がする。

「・・・ほんとあなたっていつも何言ってるか分からないんだからねえ。その予言めいた話し方どうにかなんないのかい?」
「ふふ、これが私の話し方ですし、ああいった時も話せる内容が限られている上に私も曖昧なので・・・」
「まったくあなたも困った人だよ。」

・・・あのレックナートに対してよくそんな話し方が出来るものだと翆は感心して聞いていた。

しかしこの声、聞いたことが・・・?

「・・・あれ?翆さん?」

向こうからやってきたのはレックナートと、・・・カイだった。
作品名:朱璃・翆 作家名:かなみ