For one Reason
「使いなさいよ、その頭。心理を読み、表情を見極め、誘導して勧誘し、説得する! キラを追い詰めるのと何が違うの!? それに」
表情の変わったLに、真紀はにんまり微笑んだ。
「キラを追い詰めてもあなたが手に入れるのは名声だけ。月君をオとしたら、月君丸ごと手に入るわよ?」
「月君・・・丸ごと・・・」
ぼそっとそうつぶやいて、Lはぱっと顔を明るくした。
「わかりました! ありがとうございます真紀さん! これは心理戦なんですね!!」
そうよ、と楽しそうに返すと真紀は月の着替えとタオルをそこに用意して、浴室を出て行った。
作品名:For one Reason 作家名:亜沙木