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涼宮ハルヒの戦国バサラ2

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「天下なんて盗ってもどうせ、死んじまえばほかの誰かがまた天下を盗ってそれの繰り返しじゃねえか。」

「そしたら、また生まれ変わってでも、天下を盗ってやるわよ。」

「そんじゃ何かお前はこの世界で永久に殺伐とした生活を送りたいのか?」

「違うわよ、この世界に生まれ変わってそうならないように、先手を打っていくのよ。」

「かわんねいだろうが。それに再び支配者に生まれ変わる確立だって解らないんだぞ。」

「それでも、何度だって天下を盗ってやるわよ。」

「それじゃ堂々巡りじゃねえか。」

 ほかの団員の反応も古泉は、やれやれといった感じで何言っても無駄ということがニヤケスマイルからにじみ出ている。長門は、ただ眺めているかのように観察していた。あいも変わらず、朝比奈さんは、どうすればいいのかおろおろするだけだけった。
 くそ、今のままじゃどうすることもできない。

「もうオマエにはついていけない。」

 そういうとオレは、ハルヒに背を向けた。

「SOS団を勝手に脱退する気。」

「今のオマエについていったら、本当に殺人鬼に成ってしまいそうでいやだし俺は、なんだかんだいっても学校生活の方がしょうにに会っている。」

 それにこのままずるずるいくと、本当に悲惨なことになっちまう。

「解ったは、勝手にしなさい。」

「ああ勝手にやらしてもらう。」

「ただし、敵として出てきたときは容赦しないから、覚悟しなさい。」

 おれは、みんなと別れただどうしようもない気分でただ歩き続けた。解決策らしい策が思いつかない。あと、武田戦が終われば本能寺戦に入っちまう。
 何とかしたいのは山々だがどうしたらいい。この世界は、いつも道理のハルヒの創造した世界だが歴史ゲームなんて厄介な要素が入ってやがる。その分現実世界に近く、ハルヒのいつもの「こんなことあるはずない。」という思考がぶっ飛んじまっているんじゃないだろうか。ゲームを貸してしまいその世界にのめりこませてしまった責任は、重い。
ただ、みんなから離れたい一心で歩いていたのだが、気が付けば前田慶次バージョンのゲームPRのため、京の街道に来ていた。

「これも演出かね。」

 そう独り言を言って、道端に座りPRのように何故か大杯に並々と酒が注がれておりそれに桜の花びらが舞い落ちた。

「キョンくん、やっぱりここにいた。」

 振り向くと、前田慶次の伯母にあたり羨ましい叔父、前田利家の奥さん、髪をバンダナの中にしまい活発な印象の前田まつ様に扮したそのうつくしいソプラノボイス。忘れたくても忘れられない大人の女性、誰あろう朝比奈ミクル大人バージョンである。
(胸の谷間から星型の黒子がちらっと見えたから間違いない。)

「キョンくん実は涼宮さんに大変なことが起きているの。」

「そうでしょうね。何分、天下統一なんてものを行おうとしているんですからね。」

「ううん。そんなことじゃないの。これは涼宮さんだけじゃないの、この世界にいるメンバー全員の問題なの。」

「どういうことです?」

「みんな、この世界のゲームキャラに同化されつつあるの。」

「え、そんなばかな、今までだって人格とか別に変わった様子はありませんでしたよ。」

「まず、これは行動を見れば判ると思うのだけれども、長門さん、私といってもこの世界の私ですが、どうこう言うことなく従順ですよね。」

「それは、長門は観察のため、あなたは、まさに自己犠牲的な平和愛好によるものだと、当人たちから確認しています。」

「でも、神人狩りをしなくてもよいはずの古泉くんは、どうかしら。」

そういわれたとき、何か自分でガチャと宝箱が開く音がしたような気がした。
余りにも、設定道理すぎる。確かに、機関というもう一つのプロフィールを持つ古泉だが、それは「神人を狩る」ことが第一条件になっている。そうなれば、神人が出るかどうかも解らないのにゲーム脱出を目指すのは少々不自然だし「神」と言っていた奴の解決法はまさに明智光秀的なものだ。

「それに、私たちは禁則事項をいくら特殊事態に置かれても回避したり拒否したりすることは、禁止なの。いえ出来ないの。もしそれがまかりとうったら、ビックバンクラスの異常事態が発生してしまう。」

 確かにハリウッド映画に似たような話があったので大体理解してはいたが、春先にうっかり胸の黒子を見せてしまったことは、どっちに入るのだろうかという疑問はあえて口には出すまい。
 いや、あれもオレを信じさせるための規定事項だったのかもしれないな。
 そうすると、あらためて考えるまでもなく古泉案では、この世界は元には戻らないということか。

「はい、そのとうりです。」

 ではいったいどうしたら元に戻るのだ。頭が再び堂々巡り状態になってしまった。

「すいません、私が言えるのはキョンくんが涼宮さんが、選んだ人間であるということと、キョンくんしか、この世界を終わらすことができないということだけなんです。」

 それでは何も変わりませんよ。

「でも、あなたが涼宮さんと別れたことによって、多少の変化が生じました。」

 それはいったい何のことでしょう。

「解りませんかこのシーンは、誰から始める時のゲームPRシーン?」

 解りました。これからいってみんなカタズケてって事ですか?

「いいえ、みんなをこの世界から救出して欲しいの。」

 とりあえず前田慶次編で織田信長こと涼宮ハルヒを成敗してきます。

「ごめん、キョンくん一緒に行きたいけど、ほかの仕事があるの。」

 仕方がないどうせ、禁則がかかってて内容は言えないと思いますので、オレ一人だけで何とかしてみます。
 そういって立ち上がると、「本能寺乱入」のシーンに入れ替わった。
 幸いというか、乱丸、濃姫に出くわすことなく、ボス登場ポイントまでくることができたがすこしおそかったようだ。
 俺の前に倒れ絶命しかけている、明智光秀こと古泉とその古泉に刀を突きつけている織田信長化している、ハルヒがいた。

「遅かったわね、前田ケイ・・じゃなかったキョン」

「ハルヒお前は誰も裏切らないって言っていたんじゃないのかよ。それが何で、古泉を斬ってんだよ。」

「だって、最初に裏切ったのは、彼よ。」

 おれは、クラクラする頭を一生懸命にこらえながらハルヒを見た。
眼が、どことなく常軌を逸しいた。おそらく、信長との同化が進んでいるのだろう。こんな事態まで何もできなかった自分が悔しく、惨めだ。
 でも、ハルヒさえ戻せば何とかなるはずだ。

「とりあえず、古泉から刀を離せ。」

 俺は、朱槍を構えた。

「どうやら、あなたも私を裏切るみたいね。」

 オレは刀を、離した瞬間を見計らって間合いに飛び込んだ。

「残念こっち」
 
 種子島銃を撃ってきたが、信長戦を経験しているだけに予測済みだ。弾丸を回避し、懐に入ったはいいが、向こうもさるもの刀で鍔迫り合いの形に持ち込んだ。

「長丁場になりそうね。」

「今回は、NPCがいない分与計にな。」

 それから、正直覚えていない。
 信長戦で経験したとうり動いたり、ハルヒに対する反射行動だったりしたと思う。ただ一つ、覚えていることがあった。