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トラブル・スクエア2

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 下校時間。
 クラスメイト達が次々教室を去っていく中、門田は漸く決心をきめて、彼に声をかけた。
「静雄!」
「……門田」
 昼休みから六限目まで話しかけなかった。そのせいか静雄の表情はどこか不快そうだ。
 けれど怒っているわけではない。むしろ、困っている。
「さっきは俺が悪かった。……一緒に帰らないか?」
「え……あ、……ああ」
 躊躇いがちに頷いてくれた彼にほっとして、京平は静雄を見上げた。
「ありがと、静雄」
「えっ! ……いや、その、……俺、もう門田に嫌われたって思ってたから、その……」
「そんなわけないだろ。行こうぜ」
 笑顔を無理やり作って静雄より先に歩きだす。後ろからついてくる気配を知る。嬉しかった。

作品名:トラブル・スクエア2 作家名:あいたろ